「寝る前にチーズを食べると、悪夢を見やすくなる」
これは、数十年前から世界各地に浸透している噂です。
近年の研究(British Cheese Board, 2005)では、ブルーチーズを食べると鮮明な夢を、チェダーチーズを食べると有名人の夢を見やすくなることが報告されています。
また、1964年には、悪夢に苛まれていた患者が、毎晩1〜2オンス(28〜56グラム)のチーズを食べる習慣をやめたところ、悪夢を見なくなったことがありました。
しかし、チーズが悪夢の原因である証拠はありませんし、反対に、この噂が間違っていると断定できる科学的データもありません。
では、実際にチーズが睡眠に影響を与えることはあり得るのでしょうか?
あるとすれば、どのようなメカニズムで悪夢を誘発するのでしょうか?
過去の研究を踏まえて、その謎に迫ります。
目次 チーズに含まれる「ラクトース」が原因?体温上昇で睡眠が乱れ、悪夢を誘発する可能性 チーズに含まれる「ラクトース」が原因? モントリオール大学(…
参考文献
Does cheese really give you vivid dreams?
https://www.bbc.com/future/article/20211117-does-cheese-really-give-you-vivid-dreams