ヤドカリの殻を透明にして中を観察したら凄かった「えびだ…」「どこで排泄するんだ?」「どうやって作ったんだろう」

すさみ町立エビとカニの水族館 @ebikaniaquarium 和歌山県すさみ町にある『すさみ町立エビとカニの水族館』 廃校になった地元中学校の体育館を水族館に改修!2015年9月にリニューアルオープンしました。 世界中から集めたエビとカニを中心に、ウミガメや地元で採集された魚を展示しています。個性豊かな展示生物とスタッ…

木に空いた穴を「1日以内に完全修復」できるアリを発見!

アステカ・アント(パナマで撮影)
Credit: Bruno de Medeiros/iNaturalist/CC BY 4.0

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中南米パナマの熱帯雨林にて、アリの驚くべき能力が新たに発見されました。

セクロピア(Cecropia)という木に生息するアステカ・アルファリ(Azteca alfari)は、木の表面にあいた穴を1日以内に完全修復できることが判明したのです。

アリの子どもや卵など、巣内のコロニーが危険にさらされた時に、修復行動が最も頻繁に起こったとのこと。

研究は、昨年の12月30日付けで学術誌『Journal of Hymenoptera Research』に掲載されています。

目次 パチンコ玉が当たったことで偶然発見! パチンコ玉が当たったことで偶然発見! この修復現象は、地元のインターナショナルスクールに通う高校生のAl…

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参考文献

These Ants Can ‘Heal’ Wounded Trees in a Fascinating Symbiotic Relationship
https://www.sciencealert.com/these-ants-heal-wounded-trees-in-a-fascinating-symbiotic-relationship

元論文

Azteca ants repair damage to their Cecropia host plants
https://jhr.pensoft.net/article/75855/

ロシア北極圏に「光る雪」 正体は海の微生物、なぜ?

ロシア北極圏にある白海生物ステーション付近の雪の中で、青く明るい光を放つ海洋カイアシ類が発見された。(PHOTOGRAPH BY ALEXANDER SEMENOV / WHITE SEA BIOLOGICAL STATION (WSBS MSU) 2021年12月の凍るように寒い夜、生物学者のベラ・エメリアネンコ氏は白海沿岸にある調査所から散歩に出かけた。ここはロシアの北…

肉を食べる「ミツバチ」の腸内細菌はハゲタカ・ハイエナと同じだった!

肉を食べる「ミツバチ」は腸内細菌も特殊だったと判明!
Credit:Laura L. Figueroa et al . Why Did the Bee Eat the Chicken? Symbiont Gain, Loss, and Retention in the Vulture Bee Microbiome . ASM Journals (2021)

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肉食ミツバチの腸内細菌はハイエナやハゲタカに似ていたようです。

米国カリフォルニア大学リバーサイド校(UCR)で行われた研究によれば、主食に肉を食べるように進化した「肉食ミツバチ」の腸内細菌を調べたところ、腸内細菌が肉食動物化していたとのこと。

また肉が主食であるのに、巣には人間も食べられる甘い蜜があるようです。

研究内容の詳細は11月23日に『ASM Journals』で公開されています。

目次 肉を食べる「ミツバチ」は腸内細菌も特殊だったと判明!肉食化の原因は食糧不足だった 肉を食べる「ミツバチ」は腸内細菌も特殊だったと判明! ミツバ…

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参考文献

When bees get a taste for dead things: Meat-eating ‘vulture bees’ sport acidic guts
https://phys.org/news/2021-11-bees-dead-meat-eating-vulture-sport.html

元論文

Why Did the Bee Eat the Chicken? Symbiont Gain, Loss, and Retention in the Vulture Bee Microbiome
https://journals.asm.org/doi/10.1128/mBio.02317-21

ミツバチは、最強の敵・オオスズメバチにのみ発する「警報音」を持っていた

ミツバチは、オオスズメバチに特化した「警報音」と持っていた
Credit: jp.depositphotos

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ミツバチ「総員、決起せよ!」

アメリカ・カナダの最新研究により、ミツバチは、最強の天敵であるオオスズメバチに特化した「警報音」を持っていることが判明しました。

小型のスズメバチに対して発するよりも、明らかに音が鋭くて大きく、鳴りも激しいとのこと。

チームは、霊長類や鳥類が恐怖や危険を感じたときに放つ「パニックコール」に近い、と指摘しています。

ミツバチはこの警報音をきっかけに、コロニーの守りを固め、群れで応戦を開始するようです。

研究は、11月10日付けで学術誌『Royal Society Open Science』に掲載されました。

目次 オオスズメバチの出現で、音の総量が7倍に増加 オオスズメバチの出現で、音の総量が7倍に増加 オオスズメバチは、ミツバチにとって最も凶悪な天敵で…

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参考文献

When Murder Hornets Attack, Bees Start Heartbreaking ‘Shrieks’ to Warn The Colony
https://www.sciencealert.com/scientists-describe-a-new-honeybee-signal-that-warns-the-colony-of-murder-hornets
Bees ‘shriek’ when attacked by giant cousins of ‘murder hornets’
https://www.livescience.com/bees-shriek-when-hornets-attack

元論文

Giant hornet (Vespa soror) attacks trigger frenetic antipredator signalling in honeybee (Apis cerana) colonies
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.211215

胞子まみれになったメスの死体をオスに死姦させる真菌の媚薬成分を解明!

ゾンビ化して死姦させるヤバめの真菌の媚薬成分を解明!
Credit:Canva . ナゾロジー編集部

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ゾンビ化に加えて死姦させる菌がいるようです。

スウェーデン農業科学大学(SLU)で行われた研究によれば、「E. muscae」と呼ばれる真菌は、ハエのメスをゾンビ化して殺した後に、オスに死姦させることで感染を広げていることが確認されました。

真菌は媚薬となる化学物質を分泌することで、オスを引き付け、胞子(分子生)まみれになったメスの死体との死姦を行わせていたようです。

研究内容の詳細は10月22日にプレプリントサーバーである『bioRxiv』に公開されています。

目次 ゾンビ化して死姦させるヤバめの真菌生きているオスの脳も操作して輪死姦を発生させる死姦を起こす媚薬は単一成分ではない ゾンビ化して死姦させるヤバ…

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元論文

A pathogenic fungus uses volatiles to entice male flies into fatal matings with infected female cadavers
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2021.10.21.465334v1.full

ダーウィンもドン引きの寄生バチは2000万人もの命を救っていた

寄生バチは、人類の救世主だった?
Credit: jp.depositphotos

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居住空間の都市化が進むにつれ、虫たちの存在がどんどん遠いものになっています。

これでは虫嫌いになる人が続出しても仕方ないでしょう。

しかし、虫が地球からいなくなってしまうと、私たちは生きていけません。

彼らは受粉を媒介することで、世界中の植物を繁殖してくれています。

そして、人の役に立っているにもかかわらず、まったく名の売れていない虫が「寄生バチ」です。

寄生バチは「イモムシに寄生するおぞましいヤツ」というレッテルを貼られがちですが、それだけでは悪評が広がるばかり。

実は、彼らには数千万人の命を救った立派な功績があるのです。

それを詳しく見ていきましょう。

目次 悪魔か、救世主か農薬に比べてメリットだらけ 悪魔か、救世主か 寄生バチは主に、コバチ科・ツチバチ科・コマユバチ科・ヒメバチ科に分かれ、種類も豊…

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参考文献

PARASITIC WASPS TURN OTHER INSECTS INTO ‘ZOMBIES,’ SAVING MILLIONS OF HUMANS ALONG THE WAY
https://www.dal.ca/news/2021/10/29/parasitic-wasps-turn-other-insects-into–zombies—saving-millio.html

ミツバチも巣内の感染症対策に「ソーシャルディスタンス」を取っていた

ミツバチも「ソーシャルディスタンス」を取ることが判明
Credit: jp.depositphotos

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「ソーシャルディスタンスを取りましょう!」

コロナ時代になってから一体、何度耳にしたことでしょうか。

今でも毎日のように聞くフレーズですが、これは感染拡大を防ぐ、人間ならではの大事な知恵です。

ところが、ソーシャルディスタンスを取る生き物は私たちだけではありませんでした。

イギリスとイタリアの国際研究チームはこのほど、ミツバチが寄生虫の脅威にさらされると、コロニー内でソーシャルディスタンスを取り始めることを明らかにしました。

感染したハチは、巣の中心部にいるハチの子や女王バチにうつさないよう、社会的距離を増加したとのことです。

研究は、10月29日付けで学術誌『Science Advances』に掲載されています。

目次 ミツバチの「ソーシャルディスタンス」を初確認 ミツバチの「ソーシャルディスタンス」を初確認 ミツバチの社会は、私たちと同様に、仕事の役割分担を…

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参考文献

Honeybees use social distancing to protect themselves against parasites
https://phys.org/news/2021-10-honeybees-social-distancing-parasites.html
Honeybees use social distancing when hive is under threat from parasite
https://news.sky.com/story/honeybees-use-social-distancing-when-hive-is-under-threat-from-parasite-12454295

元論文

Honey bees increase social distancing when facing the ectoparasite Varroa destructor
https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.abj1398

ミノムシの糸を使った「クモ糸よりも強力な繊維」が登場

ミノムシをモデルにしたドラゴンクエストのモンスター「ミノーン」
Credit:© 2021 SQUARE ENIX/DRAGON QUEST Wiki

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クモの糸が高い強度を持つ優秀な材料であるという話は、最近良く耳にしている人も多いと思います。

しかし、実は最近の研究では、ミノムシが作る糸の方が、クモよりも優れていることが示されているのです。

この発見に基づいて、筑波大学の研究チームは、ミノムシの作るシルク繊維と導電性高分子ポリアニリンを組み合わせた複合繊維を開発

この繊維は電気伝導性を持つと同時に、柔軟性や光ファイバーとしての性質も示しているそうです。

研究の詳細は、10月19日付で科学雑誌『Journal of Applied Polymer Science』に掲載されています。

目次 実は強かったミノムシの糸光ファイバーになる繊維 実は強かったミノムシの糸 これまで天然由来のシルク繊維の中では、クモが産生する糸が最強といわれ…

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参考文献

ミノムシが産生する高強度繊維と導電性高分子を組み合わせた新規複合繊維材料を開発
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/technology-materials/20211022140000.html
Stronger than spider silk: Bagworm silk enables strong conducting fibers
https://www.eurekalert.org/news-releases/932418

元論文

Preparation of bagworm silk/polyaniline composite
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/app.51791