第一次世界大戦中にインターネットや携帯電話が発展し、高度な監視システムが構築されたIFのドイツを描き出す改変歴史SF──『NSA』 – 基本読書

NSA 上 (ハヤカワ文庫SF) 作者:アンドレアス エシュバッハ早川書房Amazonこの『NSA』は、ドイツを代表するSF作家アンドレアス・エシュバッハが18年に発表した、ドイツが舞台の歴史改変SF小説である。歴史改変ものとは、「もし歴史のあの時点で結果がこうなっていたら?」といった実際の歴史と異なる仮定をおき、…

古川日出男×山田尚子対談 「平家物語」とあの作品の共通点:朝日新聞デジタル

第1話から。主人公のびわ(声・悠木碧)。フジテレビ「+Ultra」枠で水曜深夜(木曜午前)0時55分。12日深夜(13日午前)の第1話は10分遅れ。ほか各局でも放送予定。FODでも全11話配信中 (C)「平家物語」製作委員会 古典文学「平家物語」がアニメ化された。原作となった現代語訳を手がけた小説家・劇作家の古川日出男…

鉄道模型の夜 (円城 塔)

2018年12月8日、尾道市立大学日本文学科・尾道市立大学日本文学会共催第10回おのみち文学三昧内で行われた「尾道を読む、尾道を書く。」と題された特別講演の際、円城塔、澤西祐典、福永信の三名が競作した原稿。完成版が『すばる』誌に「競作 尾道を書く」として掲載された。(円城塔)

2020年の読むべき日本SF短篇が一冊であらかたカバーできる、竹書房文庫の年刊日本SF傑作選!──『ベストSF2021』 – 基本読書

ベストSF2021 (竹書房文庫, お6-2) (竹書房文庫 お 6-2) 作者:大森 望竹書房Amazon2020年に発表された日本SF短篇の中から、大森望が傑作をよりすぐったのがこの竹書房から刊行されたアンソロジー『ベストSF2021』である。2019年作品版の『ベストSF2020』が2020年の7月頃に出ていたことを考えると、21年の年末ぎりぎりに…

「マジック・フォー・ビギナーズ」ケリー・リンク – 隠し階段、踊り場

マジック・フォー・ビギナーズ (ハヤカワepi文庫) 作者:ケリー・リンク 早川書房 Amazon 数年前に、今はなき地元の駅前大型書店で購入してからずっと積んでいたのを、知人の度重なる激推しもあり、ようやく表題作を読んだ。 ・「マジック・フォー・ビギナーズ」 まだ10ページ読んだだけだが、上手すぎる。ずっと面白くて…

司書体験アドベンチャー『市立カクレザ図書館』Steamにて配信予定。淡々と進む貸出業務と、積み重なる謎 – AUTOMATON

国内の同人サークル野良箱は12月25日、『市立カクレザ図書館』のSteamストアページを公開した。2022年1月25日にリリース予定。価格は“500円ぐらい”が予定されているようだ。日本語以外に、英語にも対応している。 『市立カクレザ図書館』は、図書館の職員として貸出業務を担当する、司書体験アドベンチャーゲームだ。本…

女性とSF〈前篇〉 連載「いつでもSF入門」vol.4  – TOKION

vol.0 SFに何ができるか? vol.1 まとうSF——化粧・ファッション・変身 vol.2 サイバーパンクとは何か? vol.3 さよならアフロフューチャリズム SF作家の名前を挙げるように言われて、皆さんがとっさに並べる作家は誰だろうか。その人は女性だっただろうか? リクエストをもらって挑戦する本テーマで、私はSF作家の性比…

『文學界』から干されたオレがなぜかまた文芸時評をやっている件について(第七回)|文学+WEB版|note

文芸時評1月 荒木優太 『異常論文』で今年の読書人たちの話題をさらったSF作家・樋口恭介と早川書房のタッグが、後続して「読みたくても高騰していてなかなか読めない幻の絶版本を、読んだことのない人が、タイトルとあらすじと、それから読んだことのある人からのぼんやりとした噂話だけで想像しながら書いてみた特…

『火星の人』の著者最新作にして、宇宙SF&宇宙生物学SFの傑作長篇──『プロジェクト・ヘイル・メアリー』 – 基本読書

プロジェクト・ヘイル・メアリー 上 作者:アンディ ウィアー早川書房Amazonこの『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は、火星に一人取り残されてしまった男の決死のサバイブを描くハード・宇宙開発SF『火星の人』でデビュー&大ヒットした、(リドリー・スコットの映画も傑作だった)アンディ・ウィアーの最新作。本国で…

『三体』の劉慈欣による本邦初の短篇集、劉慈欣は長篇だけでなく短篇もおもしろい!──『円』 – 基本読書

円 劉慈欣短篇集 作者:劉 慈欣早川書房Amazonこの『円 劉慈欣短篇集』は、『三体』の著者劉慈欣による本邦初の短篇集である。中国での短篇集の翻訳かと思ったら、作品選択は原著者側によるもので、どのような意図があるのか訳者にもわかっていないらしい。ただそれで謎のセレクションになっているかといえばそうでもな…