オランダ原子力規制当局、5G 電波から身を守るとうたうアクセサリーに被ばくの可能性があると注意喚起

オランダ原子力安全・放射線防護庁 (ANVS) は 16 日、5G 電波から身を守るとうたうアクセサリー類が放射性物質を含むことを確認したとして、装用をやめるよう注意喚起した (ニュースリリース、 The Guardian の記事、 Neowin の記事、 Ars Technica の記事)。

対象製品はブレスレットやネックレス、ペンダント、アイマスクで計 10 製品(リストアップされているのは 9 製品)。いずれも放射線量は微量だが、1 日 24 時間、1 年間装用するとオランダでの規制線量を超…

7月の中国・台山原子力発電所の事故は設計上の欠陥が原因か

6月14日に中国の台山原子力発電所で燃料棒が破損し、運用が停止する事故があったが、その続報が今になってフランス国内で話題となっている。この原子力発電所は中国の中国広核集団(CGN)とフランス電力会社(EDF)が共同で設計したもので、最新の欧州加圧水型炉(EPR)形式の原子炉となっている。そのうち台山原子力発電所は世界で唯一稼働中のものだった(TV5MONDE、Reuters)。

今回話題の原因となっているのは、フランスの非政府組織「CRIIRAD」が入手した内部告発者の発言。発言内容は原子炉の格…

GEと日立の合弁会社、カナダで小型次世代原子炉の受注に成功

katu256 曰く、GEと日立製作所の合弁会社、GE日立ニュークリアエナジーがカナダのオンタリオ州ダーリントンに小型モジュール式の原子力発電所を建設する事になったそうだ(日立リリース)。発注はカナダのオンタリオ・パワー・ジェネレーションで、2028年の稼働を目指すとの事。 読売新聞/ によると、世界的な脱炭素の流れを受け、原子力発電への関心が高まっており、米国、英国、ポーランド、エストニアなどが小型モジュール炉(SMR)に関心を示している。 フランスではマクロン大統領が、原発の建設を再開すると発表…

核融合炉は、宇宙探査の“実験場”になるか

「未来のエネルギー源」として注目されてきた核融合炉を、惑星探査機のシミュレーションに用いる実験が注目されている。核融合炉で発生する超高温のプラズマが、木星や金星といったガス惑星の大気圏への突入を再現する上で最適な環境かもしれないからだ。これにより探査機の設計の最適化や新たな材料の開発に役立つ可能性が期待されている。

中国、今後15年で150基の原発を新設へ。投資額は4400億ドル

Bloombergの記事によれば、中国は今後15年間で少なくとも150基の原子炉新設を計画しているという。実現すれば過去35年間に地球上で建造された原子炉の数を上回るものとなっている。この計画には4400億ドルの費用がかかると見込まれている。中国核工業集団公司はこの計画により2035年までに200ギガワットの出力を実現、北京と同じ大きさの10数都市の電力を賄うことができる、という長期的な目標を明示したそうだ(Bloomberg)。

中国の最終的な計画は、2060年までに現在ある2990台の石炭火…

台湾の原発、技術者が制御室を清掃する際に動かした椅子がスイッチのカバーに触れて停止するトラブル

headless 曰く、台湾電力は 7 月 28 日、前日発生した第二原子力発電所 2 号機が停止するトラブルは、スタッフが制御室を清掃する際に主蒸気隔離弁スイッチのカバーを誤って動かしてしまったことが原因だと発表した(台湾電力のニュースリリース、 The Register の記事、 Taipei Times の記事)。

制御室には発電所設備の操作資格を持った技術者のみ入ることが認められており、清掃も技術者自ら行う必要があるという。ところが、27 日の担当者は清掃の際に注意を怠り、椅子を移動したと…