PHEVもFCVも電動化の脇役、e-POWERは理想形までの橋渡し

 カーボンニュートラル(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)を目指した、日産自動車の電動化戦略における独自性が際立つ。電気自動車(EV)とハイブリッド車(HEV)であるシリーズ方式のハイブリッドシステム「e-POWER」を搭載した車種(以下、e-POWER搭載車)に集中し、競合企業であるトヨタ自動車やホンダが重視するプラグインハイブリッド車(PHEV)や燃料電池車(FCV)には背を向ける。日産自動車でパワートレーンの開発をけん引する同社専務執行役員の平井俊弘氏に真意と今後の見通しを聞いた。…

EV並みの走行感覚にこだわり、静粛性と市場データで差異化図る

 e-POWERは、発電専用エンジンと発電機、インバーター、駆動モーター、リチウムイオン2次電池(以下、電池)で構成されたハードウエアと、制御用ソフトウエアから成るシステム。これを搭載した車両(以下、e-POWER搭載車)は、ガソリンで動くエンジンの回転で発電機を回し、発電によって得た電気を電池に充電。続いて、この電池に蓄えられた電気を駆動モーターに供給し、タイヤを回転させることで車両の駆動力を得る仕組みだ。…

リストラは順調も成長戦略に課題、脱炭素に技術力を生かせるか

 「営業利益は1500億円で、営業利益率は1.5%。純利益も600億円の見通し」─。2021年7月28日、日産自動車社長兼最高経営責任者(CEO)の内田誠氏(以下、内田社長)が、21年度(22年3月期)通期の業績見通しを発表した。いわゆる3期ぶりの「黒転(黒字転換)予想」である。…

日産が復活するには

 日産自動車が復活に向けて今、事業構造改革「日産ネクスト」と呼ぶリストラに取り組んでいます。同社が日本の経済に与える影響は大きく、完全復活できるか否かを心配する声が製造業から上がっています。リストラの進捗は順調なようですが、完全復活にはリストラ後に成長軌道を歩めるかどうかがポイントになりそうです。成長に向かうには日産自動車に何が必要でしょうか。外部の視点から教えてください。…

BANDAI SPIRITSガンプラ工場新館建つ 生産能力1.4倍に引き上げ

 BANDAI SPIRITS(東京・港)は2020年12月、「ガンプラ」(「ガンダムシリーズ」のプラモデル)をはじめとしたプラモデルを生産する工場「バンダイホビーセンター」(静岡市)の敷地内に新設した「バンダイホビーセンター新館(以下、新館)」を稼働させた。増えつつあるガンプラの需要に対応するため、生産能力を1.4倍に引き上げた。コンパクトな建屋の中に射出成形機6台を所狭しと並べ、成形機周りのスペースを生かせるように小回りの利く自動搬送車(AGV)を導入。さらに成形機の稼働管理をコンピューターシス…