<貿易でも領土でも人権でもぶつかり合いながらトップの座を争う2つの超大国。オリンピックも例外ではない> 米中が相まみえれば競争に火がつく──当節、それは避けられない現実だ。貿易でも領有権でも新型コロナウイルスの起源でも、2つの超大国は激しくぶつかり合ってきた。スポーツも例外ではない。来年北京で開催予定の冬季五輪について、中国の人権問題を理由にボイコットすべきだという声もアメリカにはある。 コロナ禍で1年遅れで開催された東京五輪(8月8日まで)も同じだ。メダルの総獲得数で、米中はトップを争っている。 …
ベゾスら大富豪の宇宙旅行は科学発展の福音か、ただの道楽か
7月20日、アマゾン創業者のジェフ・ベゾスが自ら設立した宇宙開発企業ブルーオリジンのロケット「ニュー・シェパード」に乗り、宇宙へと出発。 約10分後に無事に帰還した。 11日にはイギリスの富豪、リチャード・ブランソンも有人宇宙船の試験飛行に成功。 このところ相次ぐ大富豪の宇宙旅行は科学の発展の新たな形か、それともただの金持ちの道楽か。 答えは今後の宇宙開発の行方に懸かっている。 ===== 無重力体験を楽しむベゾスら搭乗員 NBC News-YouTube…
介護・医療「ワクチン義務化」ギリシャで、反ワクチンデモ激化
ギリシャの首都アテネの国会前で7月21日、新型コロナウイルスのワクチン接種に反対するデモが発生。市民のデモ隊に警察が催涙ガスで応じた。 同国では介護従事者や医療関係者の接種を義務付ける政府法案への反発が拡大している。 世界でも「感染予防か自由か」をめぐる争いとともにワクチン忌避の動きが広がるなか、果たしてギリシャの選択は。 ===== ノーマスクのデモ隊とガスマスクの警官隊が激しく衝突した Global News-YouTube…
中国の対米報復制裁は北京冬季五輪ボイコットを招くか?
7月23日、中国は対米報復制裁を発表したが、これは25日の米国務副長官訪中に際して、3月のアラスカ会議直後の対中制裁に対するお返しのつもりだろう。中国の報復制裁に対し、バイデン政権は北京冬季五輪ボイコットに踏み切れるか? 中国が「反外国制裁法」に基づいて対米報復制裁を発表 東京では東京2020大会の開会式が開かれている最中の7月23日、中国外交部は定例記者会見で記者の質問に対して「反外国制裁法」に基づき、対米報復措置を発表した。 これは7月16日(アメリカ時間15日)にバイデン政権が「米企業に対し香…
世界で最も静かな場所…深遠なる静寂が広がる「音の絶景」10カ所
<火山の山頂、熱帯雨林、自然保護区、原生林……。世界にまだ残る「本物の静寂」が味わえる10カ所を紹介> 「静寂は心のシンクタンクだ」と、音響生態学者ゴードン・ヘンプトンは言う。彼が共同設立した非営利組織クワイエット・パークス・インターナショナル(QPI)は世界各地で消滅の危機にある静かな空間を認定・保護し、私たちの健康と幸福、そして環境も守っている。ヘンプトンおすすめの「音の絶景」を紹介しよう。 ===== 01. ハレアカラ国立公園 マウイ島(米ハワイ州) FLORIAN KRAUSSーM…
少数派「いじめ」の強化で、権力にしがみつくハンガリーの「独裁者」
<「マイノリティーいじめ」でしかない反LGBTQ法導入は、来年の総選挙を前に窮地に追い込まれたオルバン首相による必死の延命策> ハンガリーのオルバン・ビクトル首相は民主主義の旗を掲げて政界入りした。冷戦後の1990年代、彼はハンガリー政界の希望の星であり、共産主義から民主主義への移行を目指すこの国に支援の手を差し伸べた欧米諸国の寵児でもあった。 だが政権の座に就くや、ポピュリズムの手法に頼るようになった。熟議を重ねる民主的な統治に背を向け、数にものいわせて安易な路線に転換。権力の暴走を防ぐ制度や法律…
モーリー・ロバートソンが斬る日本メディアと国際情勢
<悪夢のグローバリズムに飲み込まれないための国際情勢の読み解き方とは――。モーリー・ロバートソンが五輪をめぐる日本の報道の「超忖度」からおすすめの海外メディア、「Z世代」が時代のカギである理由までを語り尽くす> なぜわれわれは国際情勢を学ばなければいけないか? まず、グローバリズムが人権を尊重しない資本主義の暴走であるという前提があります。そして例えばその資本主義の搾取と民族の弾圧・虐殺が関わっている事柄はたくさんあると思うのです。 中国政府の新疆ウイグル自治区での弾圧はその最たるものです。そして日…
「競技用ショーツが短すぎて不適切」英パラ代表選手、審判の指摘に絶句
<「願わくば、東京でも着用したい」とオリビア・ブリーンは語る> 東京パラリンピックに陸上競技で出場予定の英代表選手オリビア・ブリーンは、日曜に走り幅跳びで出場した英国選手権で、競技用のショーツが「短すぎて不適切」として女性審判から指摘された。 これに対してブリーンは、「言葉を失った」と振り返っている。 脳性麻痺を患う24歳のブリーンは、2012年のロンドンパラリンピックの100メートル走で銅メダルを獲得。15年と17年の世界パラ陸上競技選手権では、100メートル走と走り幅跳びでそれぞれ金メダルを獲得…