中国はタリバンを支援する交換条件としてテロの撲滅を絶対条件とした。今般のテロでタリバン兵士28人が犠牲になっており、タリバンはアメリカと協力してテロ組織をつぶそうとしている。これは習近平に痛手か? カブール空港テロでタリバン戦闘員28人が犠牲 8月26日、アフガニスタンのカブール空港でイスラム過激集団「ISIS(イスラム国)」による自爆テロが起き、85人が死亡したとロイター電が伝えた。それによれば ●襲撃により少なくとも72名のアフガニスタン人が死亡 ●米軍は兵士13名が死亡、18名が負傷 ●タリバ…
カブール空港の衛星写真に見る、出国を望むアフガン群衆の規模
<タリバン支配から逃れようと空港に押し寄せた無数のアフガニスタン市民の姿を、人工衛星から捉えた> 15日にタリバンが首都カブールを占拠して以降、空港には彼らの統治を恐れる人々が押し寄せた。人工衛星から撮影された写真は、その規模を物語っている。 無数のアフガン国民が国外脱出を図り、空港は大混乱に陥った。離陸する米軍輸送機にしがみついた若い男性が滑走路に落下する痛ましい映像はネット上で拡散され、大きな波紋を呼んだ。 米マクサー・テクノロジーズ社が取得した衛星画像は、駐機場でC17輸送機への搭乗を待つ人々…
スー・チー、軍政下の裁判で禁固75年の可能性 新たな容疑で追訴も
<国軍司令官率いる軍政によるクーデターから半年。しかし事態は混迷を深めて──> ミャンマー民主政権の指導者だったアウン・サン・スー・チー国家最高顧問兼外相は2月1日に軍によるクーデター発生当日に身柄を拘束され、複数の容疑で裁判が行われている。裁判は軍政に忠実な司法当局の主導で進められているが、最近新たな容疑で訴追されていたことが明らかになった。 スー・チー氏の弁護士によると、すべての裁判で有罪となった場合、判決は合計で禁固75年に達する可能性もあるといい、民主化運動の旗手であると同時に反軍政のシンボ…
沖縄空域を中国ドローンが3日連続で飛行、自衛隊の共同訓練中に
<日本が中国による東シナ海や南シナ海、台湾海峡への軍備拡張への危機感を強めるなかでの中国の動きは何を意味するのか> 日本の防衛省は8月26日、中国の軍事用無人偵察機(ドローン)および哨戒機が飛行するのを3日連続で確認し、航空自衛隊の戦闘機を緊急発進(スクランブル)させたと発表した。日本が現在、この近辺で複数のパートナー国とともに一連の共同訓練を行なっているなかでの出来事だった。 自衛隊の統合幕僚監部によれば、24日から26日までの3日連続で、中国の無人航空機(UAV)が目撃された。公表された無人機の…
中国と韓国、文化起源を巡る対立が激化している
<中国と韓国の間で食品等の文化起源を巡る対立が続いている> 韓国の大手食品メーカーが欧州に向けて輸出したインスタントラーメンなどから発がん性物資の代謝産物が検出された。欧州連合(EU)当局が各国に当該商品の回収を通知すると、中国メディアが大々的に報道した。 新型コロナウイルス感染症の影響で世界的に「巣ごもり」生活者が増え、インスタント食品の消費が拡大するなか、中国メディアは韓国メーカーの失速が、中国メーカーの好機になると報じたが、中国と韓国の間で食品等の文化起源を巡る対立が続いている。 韓国インスタ…
カブール自爆テロ、ISIS-Kとは何者か
<世界を震え上がらせたあの残忍なISISが戻ってきたのか? 目的は何か?> 8月26日、アフガニスタンの首都カブールの空港付近で2回の爆発があり、米軍の兵士13人とアフガニスタン人少なくとも60人が死亡。米兵18人を含め多数が負傷した。爆発に先立ち複数の国が、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS、自称イスラム国」系の武装勢力によるテロ攻撃の可能性があると警告していた。 米軍の撤退期限を8月31日に控え、アメリカは自国民やアフガニスタン人協力者などの大規模な国外退避作戦を展開している。こう…
セックスに接着剤を使ったインド人男性が急死
<普段から接着剤を持ち歩いていたカップルは、ある日コンドーム代わりにそれを使った> インドの男性がコンドームの代わりに接着剤を使用してセックスをして、その後死亡するという奇妙な出来事があった。男性の家族は警察に対し、より徹底的な捜査を行うよう求めている。 タイムズ・オブ・インディア紙によれば、この事故があったのはグジャラート州アーメダバードのホテルで、6月22日のこと。警察によれば、25歳のサルマン・ミズラと元婚約者はコンドームを持っていなかった。そこで、独創的な方法を試すことにした。 「男性の陰部…
中国の衛星が3月に軌道上で突然分解……その理由がようやくわかった
<中国の気象衛星「雲海1号02」が、2021年3月18日に分解した。ロシアの偵察衛星から放出されたスペースデブリと衝突した可能性がある…… > 2019年9月25日に酒泉衛星発射センターから打ち上げられ、高度760〜787キロの軌道を周回していた中国の気象衛星「雲海1号02」が、2021年3月18日7時41分(協定世界時)に分解(ブレイクアップ)した。 米国宇宙軍第18宇宙管制飛行隊(18SPCS)は、3月22日、この事象をツイッターで公表し、「『雲海1号02』の分解に関連するスペースデブリ…
アフガニスタン情勢、アメリカが築いた土壌の上に中国が平和をもたらす
<タリバンとの関係構築にいち早く動いた中国だが、控えめな介入は意外な平和をもたらすかもしれない> 米軍はアフガニスタンからほぼ撤退し、首都カブールはイスラム主義組織タリバンに制圧された。それでも、中国がアフガニスタンに軍を送る気配はない。 むしろ中国は、タリバンに対してはもちろんのこと、全ての当事者に物やカネを与えようとしている。これから中国が取ろうとしている道は、アメリカが示した国力と軍事力によるアフガニスタン再建計画よりもうまく、そして安上がりになりそうだ。 これまで中国がアフガニスタンに抱いて…
ワクチンのブースター接種はまだ検討しなくてよい──米感染症専門家
<新型コロナウイルスワクチン3回目の追加接種は、予防効果を高めると期待されているが、今はまだ推奨されていない> 新型コロナウイルスの変異株拡大に伴い、ワクチン接種を済ませた人たちの間にも不安が広がっている。新型コロナウイルスワクチンの有効性を高めるとされる「3回目」のブースターショット(追加接種)について、微生物学・感染症の専門家である筆者が解説する。 ■ブースターショットとは? ある病気に対するワクチンの予防効果を維持するために行う追加のワクチン接種のこと。免疫力は時間とともに低下するので、多くの…