<地球温暖化に伴って、手足や耳、尾、嘴といった突出部の大きさが変化している恒温動物が広く存在することが明らかに> 大きな耳をうちわのように動かして体の熱を逃がし、体温を調節するアフリカゾウや、嘴に温かい血液を集中させ、ここから熱を放出して体温を調節する鳥など、体温調節のために突出部を用いる恒温動物は少なくない。 米国の動物学者ジョゼフ・アレン博士は、1870年代に「寒冷地に生息する恒温動物の突出部は温暖地の個体よりも小さい」とする「アレンの法則」を提唱した。 この法則は、鳥類や齧歯類に関する研究でも…
スキューバダイバーに抱きつく野生アザラシ、愛くるしい映像から見えない一面も?
<このハグは「奇跡的瞬間」……ではない?> 海の中で男性にぴったりと体を寄せ、ハグをするハイイロアザラシ──なんとも愛らしい動画がソーシャルメディア上で話題になっている。 今回、映像が撮影されたのは英ノーサンバーランド沖にあるファーン諸島。スキューバダイバーで医師のベン・バービルが8月9日にツイッターに動画を公開した。それから1カ月の間に再生回数は1万回以上を記録している。 Even #wild grey #seals, at home in the cold #NorthSea, some…
【動画】「ぞっとする」「ショック」──火が付いたように泣き叫ぶ赤ちゃんの声を完璧に再現する鳥
<不機嫌な赤ちゃんの不幸な泣き声をそっくり真似する鳥の「身も凍る」声> オーストラリアのタロンガ動物園で撮影された動画が、ネット上で人気を呼んでいる。同動物園のコトドリが、「人間の赤ちゃんが泣く声」を衝撃的なほどそっくりに真似る姿をとらえた動画だ。ツイッターの視聴回数は72万1400回を超えた。 オーストラリア南東部に分布するコトドリは、物真似の能力で知られている。地上で営巣する鳥で、姿はニワトリに似ている。コトドリ(lyrebirds)という名前は、オスの大きな尾羽の形状が竪琴(たてごと)に似ていることにちなんで名づけられた、とブリタニカ百科事典にはある。オスのコトドリは、森のなかの開けた場所で羽を誇示し、複雑な歌を歌い、ほかの生きものの声を真似る。交尾の相手を引き寄せるための「ディスプレイ」行動だ。 コトドリは物真似が得意で、機械音でも完璧な正確さで真似できる。自然史学者のデイビッド・アッテンボローはかつてBBCで、カメラのシャッター音や車のサイレン、チェーンソーなどを真似するコトドリの能力を紹介したことがある。「世界でもっとも精緻で、もっとも複雑で、もっとも美しい歌が歌えるのは、どの鳥だろうか? 候補者はたくさんいると思うが、この鳥はその一員にちがいない」と、アッテンボローは語っている。 シドニーのタロンガ動物園が最近公開した動画では、エコーという名の7歳のコトドリが、本物の人間の赤ちゃんと区別がつかない鳴き声を披露している。しかも、表現が極めて多彩だ。 あまりに似すぎていて「ぞっとする」「身も凍る」とコメントするユーザーもいるところが、よくあるオウムの物真似とは違うところだ。そして大多数は、この声を「鳥が」出していることに衝撃を受ける。 電気ドリルと火災警報も タロンガ動物園の鳥類部門を監督するリアン・ゴレビオウスキがガーディアン紙に説明したところによれば、エコーがこれほど正確な赤ちゃんの泣き声をどうやって覚えたのかよくわからないという。現在の新型コロナウイルスの流行で、シドニーがロックダウンされている現状ではなおさらだ。 「来園者から覚えたとしか考えられない。そしてロックダウン中に技を磨いたのは明らかだ」とゴレビオウスキは言う。「とはいえ、これには心配な点もある。なにしろ、動物園は家族が幸せに過ごす場所だと思っていたからね!」 「エコーが真似る音は、ほかにふたつある」とゴレビオウスキは言う。「ひとつは電気ドリルの音で、おそろしいほど正確だ。もうひとつは火災警報だ。『すぐに避難してください』のアナウンスまで完璧にマスターしている」 ===== ガーディアンの報道によれば、ラ・トローブ大学のアレックス・メイジー博士は、コトドリが人間の声を真似るのは珍しいケースであり、エコーの鳴き声はやや変則的なものだと説明しているという。 コトドリは、こうした「歌」のレパートリーを、若い世代のコトドリに伝えていく。 オスのコトドリは、この非凡な才能をずる賢い目的で使うこともある。2021年に発表された研究によれば、オスのコトドリはしばしば、メスとの交尾中に、捕食者の群れがたてる音を真似るという。そうする正確な理由はまだわかっていないが、捕食者のたてる音を出すことで、危険が近くにあるとメスに思いこませ、その結果、メスがオスのそばにとどまる時間が長くなるのではないかと科学者らは推測している。 (翻訳:ガリレオ) ===== Bet you weren’t expecting this wake-up call! You’re not hearing things, our resident lyrebird Echo has the AMAZING ability to replicate a variety of calls – including a baby’s cry! via keeper Sam #forthewild #tarongatv #animalantics pic.twitter.com/RyU4XpABos— Taronga Zoo (@tarongazoo) August 30, 2021 【動画】カメラのシャッターやチェーンソーの音を真似るコトドリ
「処理」された犬たちの首輪の山──韓国・犬肉農場のぞっとする光景
<農場主は20年以上にわたって食用の繁殖や飼育、販売を行っていた> 韓国の動物愛護活動家たちが、犬肉農場で撮影したゾッとするような複数の画像を公開した。韓国では犬食文化が今も残っており、こうした農場で電気ショックを与えて殺害した犬が食肉処理され、販売されている。 韓国南部の珍島にある農場で撮影された画像の1枚は、農場内の屠殺場に積み上がった大量の首輪とリード。ここで無数の犬が殺され、食肉処理されたことを物語っている。 そのほかの画像は、殺されずにすんだ65匹(数匹の子犬を含む)の犬たちで、動物愛護団…
ネコはなまけものなのか? 何もせずに得られる餌をより好むとの研究結果
<哺乳類や鳥類の多くは、労せずに食餌を得るよりも、何らかの対価を払って得ることを好む傾向があるが、ネコは例外だった……> イヌ、クマ、ブタ、齧歯類、霊長類などの哺乳類や鳥類の多くは、労せずに食餌を得るよりも、何らかの対価を払って得ることを好む傾向があり、これを「コントラフリーローディング(逆たかり行動)」という。 性別、年齢、差異はみられず、活動的なネコでさえ… 一方、ネコにはコントラフリーローディングがみられない。1971年に発表された研究論文では、実験室で、飼い猫6匹に、タスクをこな…
「涙が溢れそうに」 ロックダウンで叔母の葬儀逃した羊飼い、羊で追悼メッセージ 豪
<オーストラリアの厳しい移動制限により、葬儀で別れを告げることは不可能に。しかし、羊飼いは諦めなかった> オーストラリアの田舎町で農家として暮らす29歳のベン・ジャクソン青年は、愛する叔母をがんで亡くした。2年間の闘病生活を立派に闘った彼女に最後の別れを告げたいと考えたが、どうやら叶いそうにない。 オーストラリアでは厳しい感染対策が敷かれ、州をまたぐ移動は大きく制限されている。葬儀が執り行われるブリスベンはクイーンズランド州に位置し、ジャクソン氏が住むニューサウスウェールズ州からの入境を禁じていた。…
330匹の猫が不審死…原因はペットフードか 重症猫は犬から輸血も 英
<今年5月ごろからイギリス各地で猫たちの衰弱と不審な死が相次いで報告が目立ちはじめ、症例は報告された数だけで520例を数えるようになった。原因として疑われているのがキャットフードだ> イギリスで5月以降、ペットとして飼われている猫たちの衰弱と不審な死が相次いで報告され、共通して特定のペットフードを食べていたことがわかった。 症状を発症した猫の多くは、「猫汎血球減少症」と診断されている。ウイルス性の感染症であり、感染すると数日の潜伏期間を経て赤血球・白血球・血小板の数が急速に減少する。初期の症状として…
メスのサメしかいない水槽で赤ちゃんが生まれる
<科学者たちは大興奮! DNA検査で証明されれば、ホシザメとして初めての事例に> イタリア・サルデーニャ島の水族館で、メスだけの水槽からホシザメの赤ちゃんが誕生した。科学者によると、今回の出来事は、この種による無性生殖の初めての事例となる可能性があるという。 サルデーニャ島にあるカーラ・ゴノネ水族館では、10年前から今回のサメの生みの親であるメスと他のメス1匹が同じ水槽で飼育されていたとイタリアの通信社AGIが報じている。 単為生殖とは、本来有性生殖(受精によって子孫を残す)を行う生物のメスが単独で…
ビーチでヨガ中にイグアナに噛まれた女性の絶叫動画がバズる
<ありったけの悪態にイグアナもびっくり> ビーチでヨガをする自身の姿を撮影していた女性が、近くにいたイグアナに指を噛まれる珍事件が発生した。この映像を載せた投稿がツイッターで話題となり、(23日17時の時点で)約350万回再生され、20万近くの「いいね」を集めている。 I get bite from an iguana today it was bleeding pic.twitter.com/If2DaUztHf— Da Iguana Gal (@bahamahoopyogi) Aug…
ドングリキツツキの新たな生態が判明 一夫多妻制で繁殖を有利に
<枯れ木に食料を貯め込むドングリキツツキに、新たな個性が判明した> ヒトの世界を見るかぎり、一夫多妻制を敷く文化は限られているかもしれない。ところが一部の鳥類においては、種全体の子孫繁栄を助けているようだ。ドングリキツツキと呼ばれるめずらしい習性をもったキツツキについて、アメリカの研究者たちが解き明かした。 北米などに分布するドングリキツツキは、越冬のために計画的にドングリを蓄えるというめずらしい行動で知られる。立ち枯れた木や木製の電柱などを見つけては、ときに1万個を超える膨大な数の穴を開け、穴の一…