『DUNE/デューン 砂の惑星』でヴィルヌーヴは原作を見事に映像化した。しかし、これは始まりにすぎない:映画レヴュー

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』は、原作であるフランク・ハーバートの小説の壮大な世界観をすべて網羅するかたちで見事に映像化した。しかし、2部作を完結させられるかどうかは未知数であり、その挑戦はまだ途上にある──。『WIRED』US版によるレヴュー。

小説『デューン』は、現代の地政学的競争の混沌を約50年前に“予言”している

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』の原作となったフランク・ハーバートの小説『デューン』で描かれていた権力と覇権を巡る争いは、本質的に非対称な戦いとなっている。これを現代に重ね合わせて見ると、政権交代に伴う思わぬ危険からサイバー戦争という未知の領域まで、2021年の地政学的競争の状況を不気味なまでに映し出している。

フランク・ハーバートの小説『デューン』と、伝説のフェス「バーニングマン」の知られざる関係

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』の原作となったフランク・ハーバートの小説「デューン」。その映像化が不可能とも言われた世界観に影響を受けて誕生した伝説のイヴェントが、ネヴァダ州のブラックロック砂漠で毎年開催される「バーニングマン」だった。その知られざる歴史と、ハーバートが見た砂漠との共通項をひも解く。

原作で描かれた夢の発明「スティルスーツ」は、どこまで再現できたのか? 映画『DUNE/デューン 砂の惑星』の制作陣が語る舞台裏

映像化が不可能とされた原作をドゥニ・ヴィルヌーヴがかたちにした映画『DUNE/デューン 砂の惑星』。原作者のフランク・ハーバートが“発明”した「スティルスーツ」は、人体の活動すべてをエネルギー源として再利用できる設定だが、どこまで映画では“再現”できたのだろうか? 制作陣に訊いた。