米西海岸の大規模火災、原因は放火だった? 

<カリフォルニア州北部で9月下旬、今年最悪レベルの山林火災が発生。発火装置を所持した容疑者の身柄が確保され、放火説が濃厚に> 米カリフォルニア州北部、豊かな自然と野生生物に囲まれたレディングの郊外で9月22日、大規模な森林火災が発生した。高気温、乾燥、強風という条件を受けて火は勢いを増し、およそ34平方キロメートルが焼失した。 カリフォルニア州森林保護防火局(カルファイア)など1800名の作業員が消火活動にあたり、12日ほどを経ておおかた鎮火している。一時は2000棟を超える建物への延焼が懸念される…

マスク不注意で搭乗拒否、激昂する客と石になる客室乗務員

<公共交通機関でのマスク着用が義務付けられているアメリカでは、航空機内のトラブルが頻発。激昂して罵詈雑言を撒き散らす客に対し、訓練された乗務員の態度はさすが> 昨今のアメリカではよくある話だ。9月9日に新しい新型コロナ対策を発表したジョー・バイデン大統領は、航空機のマスク着用義務をめぐって頻発する暴力沙汰に触れ「少しは敬意を払え。テレビで、自分の務めを果たす客室乗務員たちに怒りをぶつける様子をよく目にするが、間違っている。醜い」 この演説の前後、あるカップルがまた事件を起こした。フロリダ州フォートロ…

ワクチン耐性を持つかもしれないミュー株、全米49州で確認

<まだ感染全体に占める比率は少ないが、現在99%を占めるデルタ株も最初はそうだった> 新型コロナウイルスの変異株の一種で、ワクチンの効果が減少する可能性があるとされているミュー株が全米に広がっている。感染事例がまだないのはネブラスカ州だけだ。 1月に南米コロンビアで新たな変異株として特定されて以来、ミュー株は、アメリカを含む41の国々に拡散した。感染確認件数のうちミュー株が占める割合はまだ1%未満だが、感染力が高く、ワクチンや自然免疫の効果を減少させる可能性もあることから、保健当局はこの変異株の動向…

イベルメクチンの売り上げが米で24倍に、コロナ治療のつもりが救急治療室が満杯に

<アメリカでは家畜用の寄生虫駆除薬であるイベルメクチンをコロナ治療薬として勝手に服用し、具合が悪くなって救急車で運び込まれる患者が急増> 米オクラホマ州郊外のある医師によれば、馬用の寄生虫駆除薬に使われるイベルメクチンを新型コロナウイルス感染症の治療薬として過剰摂取した人々が、地元の病院の救急処置室を埋め尽くしているという。 同州東部と南部の複数の救急処置室に勤務しているジェイソン・マクエリエ医師は、地元テレビ局KFOR-TVに対して、「この薬の服用にあたって医師の処方が必要なのには理由がある。場合…

「それでもルーティンは欠かせない」ハリケーン渦中の路上でワークアウトする男たち

<暴風雨のなかで腕立て伏せに腹筋、傍らには楽しそうに撮影する人々> ハリケーンは何十年、何世紀にわたってメキシコ湾岸に暮らす人々の生活に甚大な被害をもたらしてきた。 29日昼過ぎ、大型ハリケーン「アイダ」がルイジアナ州南部にカテゴリー4の非常に強力な状態で上陸。そんななか、同州最大都市ニューオーリンズの歴史地区の路上で撮影された目を疑うような映像が話題になっている。 ツイッターに投稿されたこの動画は、4人の男性が暴風雨にさらされながら腕立て伏せや腹筋を披露するというもの。傍らには楽しげな様子で彼らにスマホを向ける人々の姿も映っている。 Please don’t put yourself in harm’s way. Try to stay in a safe space if you can. The winds are strong and potentially dangerous. #HurricaneIda @KSLA Credit: Yasmin Renè pic.twitter.com/s1p2U2rCVT— Jade Myers KSLA (@theJadeMyers) August 29, 2021 ルイジアナ州、ミシシッピ州、アラバマ州の各知事はアイダの上陸に先立って非常事態宣言を出し、ルイジアナ州南東部の一部地域では強制避難命令を発出。しかし、ニューオーリンズでは市長の判断によって強制的な避難令は出されなかった。そのため、横殴りの雨の中で彼らは堂々と「日課」をこなした。 午後から夕方にかけて猛烈な風がニューオーリンズを襲い、市内の広い範囲が停電に見舞われた。州内で最も人口の多い地域を通過したため、その影響は100万人以上の住民に及んでいる。 ニューオーリンズは2005年、ハリケーン「カトリーナ」の高潮によって堤防が決壊し、市内の大部分が冠水。壊滅的な被害を受けた。それ以降、同じ規模の嵐を経験しておらず、住民の間には不安が広がっていた。 彼らの行為が軽率な印象を与えたのは言うまでもない。 ===== Please don’t put yourself in harm’s way. Try to stay in a safe space if you can. The winds are strong and potentially dangerous. #HurricaneIda @KSLA Credit: Yasmin Renè pic.twitter.com/s1p2U2rCVT— Jade Myers KSLA (@theJadeMyers) August 29, 2021 ■台風の高波を背景にセルフィする男性も NOT RECOMMENDED: No time for a selfie; this was in south Louisiana ► https://t.co/5Qu3VV9XJp pic.twitter.com/AOjQPOC6i0— KSLA News 12 (@KSLA) August 30, 2021 ===== LAFOURCE PARISH: Part of the roof of Lady of the Sea General Hospital, in Galliano, blew off. @BrennanMatherne told me @LafourcheSO is hearing reports of some broken power poles, roof damage, some structure damage. @wdsu #HurricaneIda pic.twitter.com/iXMmURLNH2— Christina Watkins (@CWatkinsWDSU) August 29, 2021

「カトリーナ超え」のハリケーン・アイダがアメリカ南部に上陸

<「過去170年で最強レベル」とも言われるハリケーン。「最悪のルート」をたどっているとの見方も> 大型ハリケーン「アイダ」は8月29日、アメリカのルイジアナ州に上陸した。当局は過去170年間に同州を襲ったハリケーンの中でも勢力はトップクラスになる可能性があると警告。2005年にアメリカ各地に甚大な被害を出したハリケーン「カトリーナ」を超える勢力になるかも知れないと指摘する専門家もいる。 マイアミ大学のハリケーン研究者、ブライアン・マクノルディはAP通信に対し、アイダは「間違いなく」カトリーナよりも強…

まだ闘っていた!極左アンティファと極右プラウド・ボーイズとは何者か

<この1年、衝突を繰り返してきた極左集団と連邦議会議事堂襲撃に関与した極右組織> オレゴン州ポートランドで8月22日、別々にデモを行っていた極左集団のアンティファと極右組織のプラウド・ボーイズが衝突し、暴力事件に発展した。 ANTIFA and Right Wing Groups have begun to class in Portland Explosive devices are being set off right next to a gas station. pic.twitter.co…

汚物まみれのケージで見つかった23匹の瀕死の犬

<床には糞尿だけでなく、他の犬の骨まで> 米ケンタッキー州にある動物保護施設で糞尿の散乱したケージから23匹の犬が救出された。 錆びついた檻の中には他の犬の遺体まで放置されていたという。 ホプキンス郡の非営利団体ヒューメイン・ソサイエティー(HCHS)は先週日曜日に、近隣の郡の施設から犬が溢れているという連絡を受けたことをフェイスブックに公表。投稿によると、犬の状況と状態についての説明を聞いた後、支援に同意したという。 ケージの中の犬たちは、糞や尿、他の犬のものと見られる骨の上で餌を食べていた。すべ…

クオモの渋々セクハラ辞任、後継の女性知事キャシー・ホークルは「不快で違法」

<ニューヨーク州初の女性知事となったキャシー・ホークルは、「誰であれ法を免れることはできない」と述べた> 複数の女性からセクハラを告発されていた米ニューヨーク州のクオモ知事が8月10日、辞任した。州議会下院はクオモの辞任を受けて弾劾調査を中止したが、収集した資料は捜査当局へ送られる。一方、同州共和党委員会は、セクハラ被害者だけでなくクオモの新型コロナウイルス対応で被害を受けた高齢者施設関係者のためにも調査を続行すると発表。クオモの弾劾が成立すれば、再出馬は不可能になり、年間5万ドルとされる年金も失う…

米作家ピート・ハミルの死から1年、妻・青木冨貴子がつづるハミルの声と「真実」

<昨年8月5日、米著名作家でジャーナリストのピート・ハミルが惜しまれつつ他界した。彼が探し続けた「真実」と今に生きる遺産とは──ハミルの愛したニューヨークから、妻でジャーナリストの青木冨貴子がつづる> ピートに初めて会ったのは、彼が初来日した1984年3月6日、月刊誌「諸君!」の連載でインタビューしたときのことだった。短編集『ニューヨーク・スケッチブック』(82年、邦訳・河出書房新社)で注目を集め、自伝的小説『ブルックリン物語』(83年、筑摩書房)が出たところだったが、何より映画『幸福(しあわせ)の…