鼻づまりの原因物質をマウスで発見! 画期的治療法の開発に期待

鼻づまりの原因物質をマウスで発見! 画期的治療法の開発に期待
Credit:Canva . ナゾロジー編集部

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鼻づまりの原因物質がマウスで発見されました。

日本の東京大学で行われた研究によれば、花粉症などのアレルギー性鼻炎によって起こる「鼻づまり」の原因物質(15-HEDE)を発見した、とのこと。

原因物質の生産を抑える薬を開発することで、鼻づまりを治療する画期的な新薬になると期待されます。

研究内容の詳細は『The FASEB Journal』にて公開されています。

目次 鼻づまりの原因物質をマウスで発見! 鼻づまりの原因物質をマウスで発見! 鼻づまりは誰もが経験する不快な症状です。 中でも花粉症などのアレルギー…

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参考文献

鼻づまりを起こす原因物質を東京大学が発見 鼻づまり解消法の開発にも期待
https://univ-journal.jp/135645/
鼻閉(辛い鼻づまり)の原因物質の発見
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20211216-1.html

元論文

15-hydroxy eicosadienoic acid is an exacerbating factor for nasal congestion in mice
https://faseb.onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1096/fj.202101305R

キツネの視覚には「ターゲットハッド」が存在する可能性

キツネの視覚には「ターゲットハッド」が存在する可能性がある
Credit:Canva . ナゾロジー編集部

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キツネの視覚には”ターゲットハッド”がついているかもしれません。

チェコ生命科学大学の先行研究によれば、雪原などで行われるキツネのジャンプ狩りを分析した結果、ジャンプの方向が北に偏っていることが発見されています。

またジャンプ狩りの成功率を調べたところ、北(正確には北北東)へ向けたジャンプ狩りの成功率が74%なのに対して、それ以外の方向へジャンプした場合の成功率が18%未満と判明。

どうやらキツネのジャンプ狩りの精度は北向きに行うと上がるようです。

研究チームは、キツネの目は「北方向の斜め下側」にターゲットハッドが出現するようになっており、聴覚と組み合わせることで、北方向へ向けたジャンプ狩りの成功率を上げている可能性があると結論しています。

視界内のターゲットハッドといえば、SFに登場する戦闘ロボの索敵シーンなどで描かれてきましたが、どうやら現実世界のキツネも(北限定で)持っているようです。

しかし、いったいどうやってキツネは北方向を感知しているのでしょうか?

本研究の詳細は、2011年3月2日付で科学雑誌『Biology Letters』に掲載されたものです。

 

目次 キツネのジャンプ狩りは「北向き」が多いキツネの視覚には北方向限定で「ターゲットハッド」が存在する網膜に追加情報を表示する基礎技術になる キツネ…

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参考文献

Predation by foxes aided by Earth’s magnetic field
https://phys.org/news/2011-01-predation-foxes-aided-earth-magnetic.html

元論文

Directional preference may enhance hunting accuracy in foraging foxes
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsbl.2010.1145

2021年の「マッドな生物実験ランキング」ベスト5!

【2021年】マッドな生物実験ランキング
Credit:Canva . ナゾロジー編集部

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2021年を送り2022年を迎える時期となりました。

そこで今回もナゾロジーのマッドサイエンス担当が、2021年に行われたマッドな実験(誉め言葉)を紹介していきます。

コロナ禍が続くなかにあっても、科学者たちによるマッドな実験はたゆむことなく続けられ、数々の衝撃の結果をもたらしました。

・世界を見る目がある人工培養脳

・脳に刺し込んだ電極による精神操作

・幹細胞から卵子や胎児そのものを作成する生命操作

などなど、ワクワクする研究がたくさん発表されています。

倫理の限界に挑戦し、時には踏み越え、マッドな実験は人類に貴重な英知をもたらしてくれました。

それではまず5位からの発表です。

目次 2021年の「マッドな生物実験ランキング」ベスト5! 2021年の「マッドな生物実験ランキング」ベスト5! 第5位:「目がある人工脳」を作り出…

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参考文献

ナゾロジー
https://nazology.net/archives/category/technology

2021年の「話題になった科学ニュース解説4コマ」ベスト5!

2021年の「話題になった科学ニュース解説4コマ」ベスト5!
イラスト:川勝康弘・ツイッターより

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今年になってからナゾロジーでは科学ニュースを4コマで紹介するという、無謀な試みをはじめました。

幸いにも多くの方々の目に留まり、いくつかはテレビでも取り上げて頂きました。

今回は、これまで描かれた4コマの中で特に反響が大きかったものをランキング形式で紹介したいと思います。

2021年の「話題になった科学ニュース解説4コマ」ベスト5! 第5位:練習中ではなく「頻繁な休憩」がスキルを上達させると判明 第5位は、練習と上達の…

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参考文献

ナゾロジー
https://nazology.net/archives/category/technology

高級マウスのおすすめ15選。静音性や操作性に優れたモデルなどをご紹介

PCなどのデバイスを操作する際に欠かせないマウス。価格帯は幅広く、5,000円以下で購入できるモノもあれば10,000円を超える高級モデルも販売されています。 そこで今回は、おすすめの高級マウスをご紹 […]
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タイトルから「マウス」を抜く科学ニュースは人気になると判明!

タイトルから「マウス」を抜く科学ニュースは人気になると判明!
Credit:Canva . ナゾロジー編集部

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タイトルから「マウス」を省くと人気が出るようです。

米国のヒューメインソサエティインターナショナル(HSI)で行われた研究によれば、研究者が論文のタイトルから「マウス」の単語を削除した場合、その論文がニュースメディアに報道される確率が31%増加し、ツイートとリツイートも2倍に増えることが確認された、とのこと。

マウスをタイトルから削除することで、論文の研究結果が人間にすぐに当てはまると錯覚されやすくなることが、人気がでる原因だとか。

マウスを愛するナゾロジー的には「なんてもったいないことをしているんだろう」と思わざるをえません。

研究内容の詳細は『PLOS BIOLOGY』にて公開されています。

目次 タイトルから「マウス」を抜く科学ニュースは人気になると判明!科学ニュースはタイトルしか読まれない少しでも興味を持ってもらえるようにナゾロジーは…

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参考文献

Mice-based studies that omit “mice” from title get 31% more media coverage
https://www.psychnewsdaily.com/mice-based-alzheimers-studies-that-omit-mice-from-title-get-31-more-media-coverage/

元論文

What’s not in the news headlines or titles of Alzheimer disease articles? #InMice
https://journals.plos.org/plosbiology/article?id=10.1371/journal.pbio.3001260

マウスには捕食者の熱を検知する「赤外線探知毛」があるかもしれない

マウスには捕食者の熱を検知する赤外線探知「毛」がある可能性!
Credit:Ian M. Baker . Infrared antenna-like structures in mammalian fur . Royal Society Open Science (2021)

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マウスの「毛」には赤外線を探知する機能があるかもしれません。

民間企業で働く物理学者、ベイカー氏によって行われた研究により、4種類あるマウスの体毛のうちの1つが、ネコなどの捕食者の体温を検出するのに最適な、赤外線センサーと同様の構造をしていることが示されました。

毛を使って全周囲の熱源を探知することができれば、背後から迫るネコなどの捕食者を検知可能になり、生存率が飛躍的に高められると考えられます。

またマウスが熱を検出する能力は、ネコにも影響を与え、湿って冷たくなった鼻を前に突き出し高温の目を細める「狩りのポーズ」をうみだした可能性もあるとのこと。

研究内容の詳細は12月8日に『Royal Society Open Science』で公開されました。

目次 マウスには捕食者の熱を検知する「赤外線探知毛」がある可能性!マウスの毛の一部は赤外線センサーと同じ構造をしていたラットを用いた実証実験が進行中…

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参考文献

Some Mammals May Use Specialized Hairs to Detect Predators’ Heat
https://www.the-scientist.com/news-opinion/some-mammals-may-use-specialized-hairs-to-detect-predators-heat-69534

元論文

Infrared antenna-like structures in mammalian fur
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.210740

老化を予防する「抗老化ワクチン」の開発に成功!(順天堂大学)

老化を予防する「抗老化ワクチン」の開発に成功! 順天堂大学
Credit:Canva . ナゾロジー編集部

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老いはワクチンで予防する時代が来そうです。

日本の順天堂大学で行われた研究によれば、老化した細胞を攻撃するように免疫細胞を教育する「抗老化ワクチン」の開発に成功した、とのこと。

抗老化ワクチンを接種されたマウスは老化細胞が除去され、老化にともなう症状に改善がみられたほか、実際の年齢よりも早く老化が進む早老症のマウスの寿命も延長されました。

老化をワクチンで予防することが可能になれば、幅広い人々に末永い健康を提供できるようになるでしょう。

研究内容の詳細は12月10日に『Nature Aging』に掲載されました。

目次 老化を予防する「抗老化ワクチン」とは?免疫の力を借用して老化を予防する 老化を予防する「抗老化ワクチン」とは? 意外かもしれませんが、人間の体…

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参考文献

老化細胞除去ワクチンの開発に成功 ~ アルツハイマー病などの加齢関連疾患への治療応用の可能性 ~
https://www.juntendo.ac.jp/news/20211210-01.html

元論文

Senolytic vaccination improves normal and pathological age-related phenotypes and increases lifespan in progeroid mice
https://www.nature.com/articles/s43587-021-00151-2