現実の世界に生きるということ/『ニューヨーカー』を読む:#19「UNREAD MESSAGES」    

トルーマン・カポーティーやJD・サリンジャーなど名文筆家たちが寄稿し、英語圏で小説を書く者ならば誰もが憧れる雑誌『ニューヨーカー』。そこに描かれる作品には、時代の空気を敏感に感じ、翻弄され、あるいは抗いながら生きる人々の姿が至極の筆致で刻まれている。『ニューヨーカー』を読むことは、すなわち時代の変化をいち早く「体感」することでもあるのだ。ニューヨーク在住の作家・新元良一が今月選ぶのは、わたしたちにとってもはや手放すことはできないほどに依存してしまった…

音声データの“脱植民地化”を目指せ:ビッグテックから母語の主権を守るマオリの人々

日本や世界では人種差別による同化政策によって、いまも2週間にひとつの割合で先住民族の言語が死に絶えている。そんななかニュージーランドのマオリ語の放送局は、貴重な音声データをビッグテックやグローバル企業に明け渡すのではなくマリオの人々のために役立てようと、独自に機械学習による自動音声認識ツールの開発に乗り出している。いまや言語の再生と復興に力を注ぐ他の先住民コミュニティにも拡がる音声データの「脱植民地化」を追う。