スティーブ・ジョブズが見通した未来、外した未来

<史上最高のテクノロジー予言者スティーブ・ジョブズの没後10年、彼が予想した未来はどの程度実現したのか。その一部を検証してみた> 今年の10月5日、アップルの共同創設者スティーブ・ジョブズがこの世を去って10年が過ぎた。ジョブズは、テクノロジーの将来を見通した史上最も偉大なビジョナリーの1人。彼が設立したアップルは現在、時価総額2兆ドルを超え、世界で最も価値のある企業となった。 ジョブズの偉業は疑いの余地がない。2011年10月5日に亡くなって以来、アップルは繁栄を続けている。株価は10年前の11倍…

<南シナ海>米英空母含む6カ国軍の合同演習、中国海軍が追尾していた

<衛星画像の分析で、南シナ海で中国の軍艦が米英の空母打撃群を追尾していたことが明らかになった> 南シナ海で行われた6カ国による共同訓練を前に、中国海軍が、米英軍の空母打撃群を追尾する目的で軍艦を展開したとみられることが、衛星画像の分析により10月5日になって判明した。 ベトナム、ホーチミン在住の海事評論家、ズアン・ダンがツイッターに掲載した衛星画像を見ると、米海軍カール・ヴィンソン空母打撃群と、英海軍のクイーン・エリザベス空母打撃群の艦船が5日、フィリピン西岸の沖合を航行している様子がわかる。 US…

人工知能を用いて月のクレーター内部の永久影をより鮮明にとらえる

<年中太陽光がまったく当たらない月のクレーター「永久影」をAIを用いて分析する手法が開発された> 月の極域では、クレーターへの太陽光の入射角が非常に浅く、クレーターの底部などに年中太陽光がまったく当たらない「永久影」がある。 永久影は極低温であることから、彗星や小惑星の衝突、火山噴火によるガス放出、月面と太陽風との相互作用などによって生成された氷水が長年にわたり残されてきた可能性があると考えられている。 氷水調査のため、永久影のあるクレーターは重要なポイント アメリカ航空宇宙局(NASA)では、20…

米西海岸の大規模火災、原因は放火だった? 

<カリフォルニア州北部で9月下旬、今年最悪レベルの山林火災が発生。発火装置を所持した容疑者の身柄が確保され、放火説が濃厚に> 米カリフォルニア州北部、豊かな自然と野生生物に囲まれたレディングの郊外で9月22日、大規模な森林火災が発生した。高気温、乾燥、強風という条件を受けて火は勢いを増し、およそ34平方キロメートルが焼失した。 カリフォルニア州森林保護防火局(カルファイア)など1800名の作業員が消火活動にあたり、12日ほどを経ておおかた鎮火している。一時は2000棟を超える建物への延焼が懸念される…

【独占インタビュー】マドン監督が語る大谷翔平「やっとショーヘイという人間が分かってきた」

<「球団は偉大な才能を邪魔してはいけない」エンゼルスのマドン監督が本誌に語った大谷翔平との関係性、二刀流での連日出場を解禁した舞台裏、ショーヘイが一番気にしていたこと> メジャーリーグ史に残る大谷翔平の「リアル二刀流」を開花させたロサンゼルス・エンゼルスの名将ジョー・マドン監督。今季の大谷はどうして成功したのか。米野球界にとって大谷はどんな存在か。MLB専門ジャーナリストのスコット・ミラーがマドンに聞いた。 ◇ ◇ ◇ ――あなたはこの夏ずっと、ファンやライバルチームの選手たちの大谷に対する反応を見…

アメフト会場を一つにした「宙ぶらりん猫」救出劇 星条旗がクッションに

<パニック状態から一転、大歓声でスタジアムが一つに> アメリカンフットボールの試合で、ファンは躍動する選手たちのスーパープレイを期待している。しかし、今回スタジアム中の視線と歓声を集めたのは選手ではなく客席の観客たちによる見事な連携、そして1匹の猫だ。 11日にハードロック・スタジアムで行われたマイアミ大学ハリケーンズのホーム開幕戦、アパラチアン州立大学マウンテニアーズとの試合の第1クォーターに事件は起きた。 観客が撮影した動画には、今にも落下しそうな白黒の猫がスタジアム上階で必死にもがいている様子…

温暖化に伴って突出部の大きさが変化している恒温動物がいる

<地球温暖化に伴って、手足や耳、尾、嘴といった突出部の大きさが変化している恒温動物が広く存在することが明らかに> 大きな耳をうちわのように動かして体の熱を逃がし、体温を調節するアフリカゾウや、嘴に温かい血液を集中させ、ここから熱を放出して体温を調節する鳥など、体温調節のために突出部を用いる恒温動物は少なくない。 米国の動物学者ジョゼフ・アレン博士は、1870年代に「寒冷地に生息する恒温動物の突出部は温暖地の個体よりも小さい」とする「アレンの法則」を提唱した。 この法則は、鳥類や齧歯類に関する研究でも…

アメリカの「台湾代表処」設置に中国は「衝突も辞さず」

<アメリカで外交窓口の「台北経済文化代表処」の名称変更の動きが伝えられ、中国メディアは「実力行使」を求める社説> 台湾がアメリカに置いている外交窓口機関「台北経済文化代表処」を「台湾代表処」に名称変更することをアメリカ政府が認めれば、経済的にも軍事的にも「深刻な」結果を招く――中国の政府系報道機関がそう警告した。外交機関の正式名称に「台湾」が入ることは中国にとって容認できることではない。 名称変更については、英紙フィナンシャル・タイムズが10日、バイデン政権が認めるかどうか検討中だと報じた。中国共産…

マスク不注意で搭乗拒否、激昂する客と石になる客室乗務員

<公共交通機関でのマスク着用が義務付けられているアメリカでは、航空機内のトラブルが頻発。激昂して罵詈雑言を撒き散らす客に対し、訓練された乗務員の態度はさすが> 昨今のアメリカではよくある話だ。9月9日に新しい新型コロナ対策を発表したジョー・バイデン大統領は、航空機のマスク着用義務をめぐって頻発する暴力沙汰に触れ「少しは敬意を払え。テレビで、自分の務めを果たす客室乗務員たちに怒りをぶつける様子をよく目にするが、間違っている。醜い」 この演説の前後、あるカップルがまた事件を起こした。フロリダ州フォートロ…

北朝鮮の「控えめ」パレードを読み解く3つのポイント

<金正恩のダイエット成功──以外のポイントは? 外交、軍事の専門家はパレードをどう見たのか> 9月9日午前0時、北朝鮮の建国73周年を祝う軍事パレードが首都平壌の金日成広場で行われた。北の核ミサイルがアメリカとその同盟国を脅かすなか、外交や軍事の専門家はパレードの映像から北の内情を読み解こうとしている。 最大の注目点は、長距離弾道ミサイルなどの大型兵器が登場せず、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の演説もなかったこと。これを国際社会に向けた和解のサインとみる向きがある一方、それは希望的観測にすぎず、戦…