周期的な大量絶滅の原因「太陽の双子ネメシス」の存在を示す新たな証拠

塵の雲に囲まれた連星系HD 98800のイメージイラスト
Credit: NASA/JPL-Caltech/T. Pyle (SSC)

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太陽系は実は2つの恒星を持つ連星系であるという仮説が存在しています。

そのもう1つの星は「ネメシス」と呼ばれていて、非常に暗く小さい褐色矮星で、太陽から9万5000天文単位という非常に離れた軌道を周回しているとされています。

この問題に関連しそうなある事実が、2017年に科学雑誌『王立天文学会月報(Monthly Notices of the Royal Astronomical Society)』に報告されています。

この研究によると、太陽のような星は、基本的に連星で誕生しているというのです。

「ネメシス」は地球の大量絶滅周期に関連するとされており、その名前は「神の怒り」を擬人化したギリシア神話の女神の名に由来します。

 

目次 大量絶滅周期と幻の連星「ネメシス」太陽は双子だったかもしれない 大量絶滅周期と幻の連星「ネメシス」 地球では過去に5回の大量絶滅があったとわか…

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参考文献

Our Sun May Have Been Born With a Trouble-Making Twin Called ‘Nemesis’
https://www.sciencealert.com/our-sun-could-have-been-born-with-a-twin-called-nemesis

元論文

Embedded binaries and their dense cores
https://academic.oup.com/mnras/article/469/4/3881/3795556?login=true

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