亡き母のデジタル音声が、いまもわたしの健康を支えてくれている

亡き母の生前の楽しい会話をスマートフォンで録音していたことを思い出し、日々の睡眠と食事のコントロールのためのアラーム音代わりにそのデジタル音声を使ったことで、自身のモチヴェーションを保つための強力なツールになったという体験からは、愛する故人のデジタル情報と人々のセルフケアやウェルビーイングとの新たな関係性や可能性が見えてくる。

孤独な老人のために生物型ロボットペットができること(とできないこと):後篇

孤立する老人に生物型ロボットペットを配給したある研究では、1年後に参加者の70%で孤独感が減っていたという。高齢者の増加とそれをケアする現役世代の減少という現実のなか、高齢者向けのソーシャルロボットが普及することは、かえって「人間によるケア」を望むことのハードルを上げてしまうという懸念もある。高齢の当事者たちがますますロボットに親密さや愛情を見出すなかで、プライヴァシーやセキュリティ、また倫理的な問題をいかに社会は受け止めるべきなのか。生物型ロボット…

孤独な老人のために生物型ロボットペットができること(とできないこと):前篇

孤独はあらゆる世代に蔓延する「疫病」であると宣言され、パンデミックは高齢者の孤立を加速させた。その対策として、米国では日帰り介護や食事提供施設の代わりに、2万体以上のアニマトロニクス(生物型ロボット)ペットを配布している。研究によれば、60日間ロボットペットと交流した高齢者は楽観的になり、「目的意識」が芽生え、ときには孤独感も減るのだという。生物型ロボットペットの最前線を前後篇で追う。

呼吸する睡眠ロボットから枕の温度管理まで──不眠症に悩むわたしが試した5つの睡眠ガジェット

切れ目なく続く仕事と生活によって、このパンデミックの1年で睡眠アプリの検索数は2倍に増えたという。自身も不眠に悩む『WIRED』コントリビューターが5つの睡眠ガジェットを体験レヴュー。「スリープトラッキング・マット」で効果のほどを客観的に測定し、「スリープドクター」のセカンドオピニオンも添えてお届けしよう。