コロナ禍という試練に「ウェルビーイング」の真価が問われた:『WIRED』日本版が振り返る2021年(ウェルビーイング編)

在宅勤務がクオリティ・オヴ・ライフを上げた一方で、人々との触れ合いやアクティヴィティの減少によるメンタルヘルスへのダメージもまた、目に見えて顕在化した1年。わたしたちがウェルビーイングを希求することの意味はいかに更新されたのか。2021年にWIRED.jpでよく読まれたウェルビーイング関連の記事をピックアップし、『WIRED』日本版が振り返る2021年(ウェルビーイング編)としてお届けする。

「AI倫理」を実装するのは誰?(いかにして?):江間有沙──「THE WORLD IN 2022」 AI GOVERNANCE

「AI倫理」の原則は定まった。では、いかにしてそれを実装するのか。プロセスにおける多様性や包摂性の欠如、「AI倫理」の順守がもたらす新しい独占など、AIガヴァナンスを取り巻く課題とは──。人工知能と社会の関係について研究・活動をしている江間有沙が、本誌特集「THE WORLD IN 2021」に寄稿した(雑誌『WIRED』日本版VOL.43より転載)。

「食の主権」はリジェネラティヴなアプローチで再興する──サラ・ロヴェルシ:フードイノヴェイションの未来像(第8回)

自分たちが食べるものを選び、生産・流通するといった「食の主権」は、食の工業化に伴って人々が手放していった権利だ。しかし、一人ひとりの行動が地球環境にインパクトを与える時代に、再度この権利を見直す動きがある。食のエコシステムをつくるあらゆるコミュニティを巻き込むかたちでイノヴェイションを促すFuture Food Institute創設者のサラ・ロヴェルシをゲストに迎えた人気ウェビナーシリーズ「フードイノヴェイションの未来像」第8回をレポート。

勤務時間外に届く「仕事の通知」から生活を守るために、いま変更すべき3つの設定

在宅でのリモートワークが日常になった人も多いが、仕事とそれ以外との境界線が曖昧になったという声も少なくない。原因のひとつが、勤務時間外に届く「仕事の通知」だろう。そこで、仕事に使うアプリや端末の設定を変えることで、こうした通知から身を守るための3つのステップを伝授する。

大退職時代は「大再考時代」? テック業界の人々が、仕事に求める条件を見直している

コロナ禍を機に会社を辞めたり転職したりする人が急増し、「大退職時代」が本格的に到来した2021年。米国のテック業界では今年後半になって、ウェルビーイングなどを基準に優先順位を見直しながら新たな職を選ぶ「大再考時代」が訪れつつある。

ゲームの中を歩く愉しみ:ウォーキングシミュレーターの意外な精神的効果

かつて哲学者の聖アウグスティヌスは「歩くことによって解決できる」という言葉を残している。パンデミックによるロックダウンのさなか、ふさぎがちな心理状態を安定させるためにも、歩くことは(たとえヴァーチャルであれ)有効だった。広大な風景の中を歩き回るウォーキングシミュレーター・ゲームは、いまわたしたちに必要な好奇心、喜び、逃避のすべてが揃った理想的な空間をもたらしてくれるのだ。

「Fitbit Charge 5」は、多機能で気軽に装着できる点が魅力的:製品レヴュー

フィットビットがフィットネストラッカーの最新モデル「Fitbit Charge 5」を発売した。従来モデルより画面が大きく明るくなった最新モデルは、魅力的でシンプルで、必要な機能をすべて備え、不要なものをすべてそぎ落としたトラッカーだ──。『WIRED』US版によるレヴュー。

身体まひ患者の腹部に装着するデヴァイスが、呼吸や発声を助ける日がやってくる

事故などで身体がまひした患者の発声や呼吸を、腹部を圧迫する装置によって補助する研究が韓国の大学で進められている。その最新の成果が、AIによって腹部を圧迫する強さを最適化するデヴァイスだ。首から下がまひした患者がオペラを歌えるまでに回復した事例もあり、医療機器としての承認も期待されている。

iPhoneやMacの「集中モード」を使いこなす! 知っておくべき5つのステップ

iPhoneやMac、Apple Watchなど、アップルのデヴァイスに共通して使えるようになった新機能のひとつ「集中モード」。うまく使えば、ひっきりなしに表示される通知の波から逃れ、自分だけの時間をつくれるはずだ。そこで、この新しい機能を使いこなすための「5つのステップ」を紹介しよう。

野生を取り戻す現代の狩猟採集的生き方とは:リワイルディングからバイオハッキングまで

自然の中で肉体的・精神的ストレスに対してポジティヴな変化を促すバイオハッキングや、ライフスタイルの再野生化を標榜するリワイルディングなど、単に自然と触れ合うだけでなく狩猟採集民のようにより深く自然とつながる現代のいくつものムーヴメントは、わたしたちをいかに“再生”するのか? 『WIRED』中東版のクリス・ライトが身体を張って体験した。