コロナ禍を経て業績が回復基調のAirbnbが、先行きを楽観視できない理由

コロナ禍で冷え込んだ旅行需要が、新型コロナウイルスのワクチン接種が進んだ欧米で2021年夏になって回復基調を見せている。この傾向は民泊プラットフォーム最大手であるAirbnbの業績回復にも明らかだが、新型コロナウイルスのデルタ株の流行に伴って先行きに再び暗雲が垂れ込めている。

温暖化が地球にもたらす「悲惨な未来」を食い止めよ:国連IPCC報告書を読み解いて見えてきたこと

国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」による最新の報告書では、産業革命前からの気温上昇が今後20年以内に1.5℃に達する可能性が示されている。この予想が意味するところは、さらに多くの極端な熱波や干ばつ、大雨や洪水の発生、海面上昇だ。そして訪れる「悲惨な未来」を食い止めるには、いますぐ二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの削減に本気で取り組まなければ、手遅れになってしまう──。IPCCの報告書を読み解くと、そんな危機的な状況が浮き彫りになっ…

ハッカーが患者の点滴を“倍増”できる? 病院用の輸液ポンプに見つかった脆弱性の深刻度

病院で患者に薬剤を点滴する際に使われる大手メーカーの輸液ポンプに脆弱性があり、悪用すれば規定量の2倍の薬剤を投与するようなハッキングも可能であることが明らかになった。問題を発見した研究者らは「これは本物のリスクである」として医療機関に警戒を呼びかけている。

サムスンの「Galaxy A32 5G」には、格安スマートフォンとして失望する点が見当たらない:製品レヴュー

サムスンがスマートフォンの低価格帯モデルで攻勢をかけている。なかでも注目は日本でも発売された「Galaxy A32 5G」だ。約30,000円という価格ながら、バッテリーのもちから性能まで、ほぼすべての点がよくできている。これは“スマートフォンのルネサンス”と言っていいのではないか──。『WIRED』US版によるレヴュー。

軍事AIの弱点をなくすべく、米国防総省は自らを“ハッキング”する

人工知能(AI)の高度化によって国の防衛力を高め、その安全性と信頼性を担保するために、米国防総省が機械学習モデルの審査を強化している。その鍵を握るのが、米軍のAIを自らハッキングすることで脆弱性を見つけ出す“レッドチーム”だ。なかでもAIシステムの「データ汚染」は重大な脅威になる可能性があるとして、対策が急がれている。

草食のゾウガメが、鳥のひなを「狩る」方法を知っていた:衝撃の映像が浮き彫りにした謎の生態

草食動物であるはずのゾウガメの一種が鳥のひなを狩って食べる様子を、研究者が初めて映像に収めた。驚きの映像からはゾウガメがひな鳥を戦略的に狩っている様子が見てとれるが、これが生態の変化を示すのかなどについては多くの謎が残っている。

SNSの投稿を分析してデマの阻止につなげるツール、自治体や警察の導入が米国で波紋

ソーシャルメディア上の投稿や会話を分析できるツールを、デマの阻止や社会の反応の把握などに役立てる自治体や警察が米国では増えている。一方でこうした動きについては、多くのプライヴァシー保護団体が神経をとがらせている。

海面上昇の危機には防潮堤の建設では対抗できない? 新たなモデルが示す「自然を基盤とした解決策」の重要性

気候変動による海面上昇に対抗すべく、世界各地で防潮堤が築かれている。だが防潮堤を築いて浸水を防いだとしても、水は近隣の土地へと流れて浸水を引き起こしてしまう──。そんな新たなモデルが、このほど公表された。論文で提案されている解決策は、防潮堤だけに頼らずに「自然を基盤とした解決策」を模索することだ。

「パスワードのない世界」は、いつ本当にやってくる? 進化する認証技術と実用面での課題

パスワードを用いない認証の普及は古くから期待されているが、なかなか普及が進んでいない。こうしたなかマイクロソフトの次期OS「Windows 11」で高度な生体認証が導入されるなど、技術レヴェルでは徐々に浸透し始めた。一方で、アカウント復元の煩雑さや不正利用の可能性など、さまざまな課題も指摘されている。