ダイヤモンド・オンライン @dol_editors 疲労研究が飛躍的に進んだ結果、栄養ドリンクのCMから「疲労回復」という言葉が消え、「疲労感の軽減」というちょっと遠回しな言い方が主流になりつつあります。 bit.ly/2ZsFtfU 2021-10-28 08:45:01 リンク ダイヤモンド・オンライン 栄養ドリンクのCMから「疲労回復」の言葉が…
「鍼治療のツボの正体」を解剖学的に示すニューロンが発見される

鍼治療とは、炎症に関連した慢性的な痛みや、その他健康上のさまざまな問題を改善させる数千年も続く中国の伝統医療技術です。
現在はどこ国にも鍼治療の診療所があり、非常に一般的な医療として浸透しているイメージもあります。
しかし、この治療法には科学的根拠がまるでなく、その治療メカニズムもよくわかっていません。
ハーバード大学医学部の神経科学の研究チームは、そんな鍼治療において、電気鍼を使った場合に抗炎症反応を引き起こす神経ニューロンを発見したと報告しています。
果たしてこの発見は、謎多き鍼治療のメカニズムを解明する神経解剖学的な根拠となりうるのでしょうか?
この研究の詳細は、10月13日付で科学雑誌『Nature』に掲載されています。
目次 科学的根拠がない? 鍼治療の謎鍼の効能は科学的に説明できるのか?疑惑の多い鍼治療研究 科学的根拠がない? 鍼治療の謎 伝説によると、鍼治療の始…
参考文献
Exploring the Science of Acupuncture
https://hms.harvard.edu/news/exploring-science-acupuncture
代替医療解剖 (新潮文庫)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01N2WEPWB/ref=as_li_tl?ie=UTF8&tag=nazology-22&camp=247&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=B01N2WEPWB&linkId=f554d0af8b17fe56d869e606346f5719
元論文
A neuroanatomical basis for electroacupuncture to drive the vagal–adrenal axis
https://www.nature.com/articles/s41586-021-04001-4
狙った細胞に「自分を殺す毒」を作らせるRNA技術が登場

がん細胞だけを殺すRNAができるかもしれません。
ハーバード大学とMIT(マサチューセッツ工科大学)で行われた研究によれば、狙った細胞に好きなタンパク質を生産させる特殊なRNA(eToehold)を開発した、とのこと。
がん細胞やウイルスに感染した細胞など特定の細胞に対して、毒となるタンパク質を生産させることができれば、がん治療や感染治療に革命が起こる可能性があります。
しかし、1本鎖の核酸に過ぎないRNAに、どうやって狙った細胞を認識させることができたのでしょうか?
研究内容の詳細は10月28日に『Nature Biotechnology』にて公開されました。
目次 「毒入りRNA」で細胞を殺す狙った細胞に狙ったタンパク質を作らせる複合RNA「狙う細胞」と「生産させたいタンパク質」は自由に選べる 「毒入りR…
参考文献
Engineers devise a way to selectively turn on RNA therapies in human cells
https://news.mit.edu/2021/rna-therapies-control-human-cells-1028
Creating a new toehold for RNA therapeutics, cell therapies, and diagnostics
https://wyss.harvard.edu/news/creating-a-new-toehold-for-rna-therapeutics-cell-therapies-and-diagnostics/
元論文
RNA-responsive elements for eukaryotic translational control
https://www.nature.com/articles/s41587-021-01068-2
偽のグリーンパスを買ってはいけない理由 | カスペルスキー公式ブログ
偽物のグリーンパス(欧州のワクチンパスポート)がインターネット上で販売されています。こうしたものに手を出してはいけない、その理由を説明します。
自動運転を応用した視覚障がい者用「ハイテク白杖」が開発される

視覚障がい者は白杖(はくじょう)と呼ばれる杖を使って、周囲の安全を確認しながら歩行します。
そして近年、白杖に電子的な機能を追加したスマート杖に注目が集まっています。
そんな中、アメリカ・スタンフォード大学(Stanford University)機械工学科に所属するパトリック・スレイド氏ら研究チームは、自動運転の技術を応用した新しいスマート杖を開発しました。
この杖は周囲の状況を判断し、使用者を安全な歩行ルートへ導いてくれます。
研究の詳細は、10月13日付の科学誌『Science Robotics』に掲載されました。
目次 視覚障がい者に情報を与えるハイテクな白杖拡張杖の自動運転システムが最善のルートに導いてくれる 視覚障がい者に情報を与えるハイテクな白杖 白杖は…
参考文献
This $400 Cane Uses Autonomous Vehicle Tech to Help Guide The Visually Impaired
https://www.sciencealert.com/this-400-cane-uses-autonomous-vehicle-tech-to-help-guide-the-visually-impaired
Stanford Researchers Build $400 Self-Navigating Smart Cane
https://hai.stanford.edu/news/stanford-researchers-build-400-self-navigating-smart-cane
元論文
Multimodal sensing and intuitive steering assistance improve navigation and mobility for people with impaired vision
https://www.science.org/doi/10.1126/scirobotics.abg6594
ロボットペットに「認知症高齢者の行動を改善する作用」があった

認知症を患っている高齢者はますます増えています。
しかし根本的な治療法はなく、家族や施設の従業員は、日々進行していく症状になんとか対処していくしかありません。
そんな認知症患者の家族に朗報です。
アメリカのフロリダ・アトランティック大学(FAU)に所属する看護学生ブライアナ・シュタイト・ラローズ氏ら研究チームが、認知症患者の症状をロボットペットが緩和してくれると発表したのです。
研究の詳細は、10月13日付の学術誌『Issues in Mental Health Nursing』に掲載されました。
目次 認知症患者と家族の苦悩ロボットペットは認知症患者の気分と行動を改善させる 認知症患者と家族の苦悩 アルツハイマー型認知症は、脳神経の変性によっ…
参考文献
Robotic Pet Boosts Mood, Behavior and Cognition in Adults With Dementia
https://neurosciencenews.com/robotic-pet-dementia-19555/
CAT’S MEOW: ROBOTIC PET BOOSTS MOOD, COGNITION IN ADULTS WITH DEMENTIA
https://www.fau.edu/newsdesk/articles/robotic-pet-cat-dementia.php
元論文
Improving Behavioral and Psychological Symptoms and Cognitive Status of Participants With Dementia Through the Use of Therapeutic Interactive Pets
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/01612840.2021.1979142
スーパーに買物に来てカートを持った瞬間、左手に全然力が入らなくなった→こんな兆候が出たらすぐ救急車を呼んで
fumikichi @fumikichi2525 つい二週間ほど前のこと。 旦那と近くのスーパーに買い物にきて、買い物カートを持った瞬間のこと。 左手に全然力が入りません。 どうしたことかと思いながらも買い物を済ませ、帰宅したのですが、左手は一向に良くならず。 家族は、救急車呼んだほうが良くない?と騒ぎ始めるも、いや大丈夫と…
低糖質食より単純なカロリー制限が「がん成長を抑制させる」と明らかに

糖の制限より脂質バランスが重要でした。
アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)で行われた研究によれば、がんに効く食事療法として知られる、カロリー制限とケトン食をマウスで比較したところ、カロリー制限のみが腫瘍の成長を阻止することを発見した、とのこと。
がんの成長を最も阻んだのは脂質レベルの低下と脂質バランスの崩壊であり、血糖値を抑えてもがんの成長阻止にはほとんど効果がありませんでした。
研究内容の詳細は10月20日に『Nature』に掲載されました。
目次 がんには単純なカロリー制限がケトン食より効くと判明血糖値は関係なくケトン食は効果なし脂質のバランスを崩すとがん増殖を抑えられる食事療法の入門は…
参考文献
What You Eat Affects Tumors: Diet May Slow Cancer Growth
https://scitechdaily.com/what-you-eat-affects-tumors-diet-may-slow-cancer-growth/
元論文
Low glycaemic diets alter lipid metabolism to influence tumour growth
https://www.nature.com/articles/s41586-021-04049-2
かつてヨーロッパでは「人間の頭蓋骨を使った飲み薬」が流通していた

ヨーロッパではかつて人間の頭蓋骨が飲み薬として用いられていました。
当時の医師たちは、頭蓋骨の粉末を含んだ薬が「あらゆる病気を治してくれる」と考えていたのです。
ほんの300年ほど前に流通していた狂気の治療薬について、当時の様子をご紹介します。
目次 チャールズ2世が死の淵で飲んだ「頭蓋骨の飲み薬」「頭を摂取すれば、頭の病気が良くなる」という考えが広まる頭蓋骨の薬は市場を大きくした後、科学に…
参考文献
Europeans Once Drank Distilled Human Skulls as Medicine
https://www.atlasobscura.com/articles/drinking-skulls
がん細胞が免疫細胞を悪落ちさせる方法が判明!

がん細胞はマクロファージを悪落ちさせられるようです。
スイスのローザンヌ大学で行われた研究によれば、がん細胞が免疫細胞の1つであるマクロファージを「調教」して隷属させる手口が判明した、とのこと。
がん細胞の調教を受けたマクロファージは、がん細胞を殺す役目を忘れ、がん細胞のために尽くすようになってしまう「裏切り」を起こしますが、その仕組みは謎でした。
いったいどうやって、がん細胞はマクロファージを隷属させていたのでしょうか?
研究内容の詳細は10月22日に『Nature Immunology』に掲載されています。
目次 がん細胞が免疫細胞を悪落ちさせる方法が判明! 隷属のマクロファージ悪落ちしたマクロファージを戻すための分子経路 がん細胞が免疫細胞を悪落ちさせ…
参考文献
How cancer cells engineer macrophages to support cancer growth
https://medicalxpress.com/news/2021-10-cancer-cells-macrophages-growth.html
元論文
Tumor-induced reshuffling of lipid composition on the endoplasmic reticulum membrane sustains macrophage survival and pro-tumorigenic activity
https://www.nature.com/articles/s41590-021-01047-4