銀河の中心には、超大質量ブラックホールが存在しています。
そのサイズは、取り巻く銀河のサイズに応じて決まってくるとこれまでは考えられていました。
しかし、テキサス大学オースティン校(The University of Texas at Austin)のマクドナルド天文台の天文学チームは、新たな分析から銀河「しし座Ⅰ(Leo I)」の中心ブラックホールが、銀河のサイズに対して不釣り合いなほど大きいことを明らかにしました。
この新たな分析によるとしし座Iの質量は太陽の約2000万倍であるのに対して、中心ブラックホールの質量は太陽の約330万倍だといいます。
これはしし座Ⅰの30倍もある天の川銀河の中心ブラックホールとほぼ同等の大きさです。
研究の詳細は、11月5日付で科学雑誌『The Astrophysical Journal』に掲載されています。
目次 「しし座Ⅰ」の質量測定 「しし座Ⅰ」の質量測定 今回の研究はテキサス大学オースティン校の天文学チームが、同校の所有するマクドナルド天文台の口径…
参考文献
Texas Astronomers Discover Strangely Massive Black Hole in Milky Way Satellite Galaxy
https://mcdonaldobservatory.org/news/releases/20211201
A Tiny Galaxy Has an Unusually Large Black Hole And Scientists Aren’t Sure Why
https://www.sciencealert.com/a-tiny-satellite-galaxy-of-the-milky-way-has-a-black-hole-nearly-as-big-as-sgr-a
元論文
Dynamical Analysis of the Dark Matter and Central Black Hole Mass in the Dwarf Spheroidal Leo I
https://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-4357/ac0c79