1999年に公開された『マトリックス』とは、哲学的考察というハイカルチャーと香港ノワール的暴力というサブカルチャーが混在する世界であり、そのごった煮状態こそが当時のインターネットの「エッジ感」をも伝えていた。そんな、極めて「同時代的な作品」だった第1作目から22年。現在公開中の『マトリックス レザレクションズ』は、いかなる「同時代性」を孕んでいるのか。デザインシンカー・池田純一がひも解く。
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『DUNE/デューン 砂の惑星』から『フリー・ガイ』まで、2021年という時代を象徴したSF映画たち
この2021年も多くのSF作品が映画館と配信サーヴィスの両方で上映された。『DUNE/デューン 砂の惑星』のような超大作から『フリー・ガイ』のような奇妙な設定の作品、ロマンスタイムループ作品『明日への地図を探して』まで、『WIRED』US版がおすすめする2021年のSF映画の数々を紹介する。
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『マトリックス レザレクションズ』は、現実となった“予言”への「警鐘」にも感じられる:映画レヴュー
映画『マトリックス』シリーズ最新作となる『マトリックス レザレクションズ』。シリーズのコンセプトがスクリーンから抜け出して現実のものになりつつあるいま、長年の議論は本作において次の段階へと進む道筋を見出した。そして監督のラナ・ウォシャウスキーが自分の“最悪のアイデア”が現実のものになり始めているさまを目にして、警鐘を鳴らしたいと思っているようにも感じられる──。『WIRED』US版によるレヴュー。
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2021年のエンターテインメントは、「落胆という必然」に満ちていた
米国の映画館で最新作の上映が再開された2021年。これまでとは違って配信サーヴィスでの同時公開も広がるなか、この1年のエンターテインメントはいまひとつ盛り上がりに欠けていたことが否めない。
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平野綾、声優デビュー20周年の現在地。「涼宮ハルヒの憂鬱」と「レ・ミゼラブル」への感謝|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
インタビュー 2021/12/18 20:30 平野綾、声優デビュー20周年の現在地。「涼宮ハルヒの憂鬱」と「レ・ミゼラブル」への感謝 子役からキャリアをスタートさせ、舞台俳優、声優、歌手として力強く前進し続けてきた平野綾。声優デビュー20周年、ミュージカルデビュー10周年を迎えた今年は、ディズニー・アニメーション・スタ…
TVアニメ「平家物語」監督:山田尚子インタビュー〈前編〉
琵琶法師により語り継がれ、後世の文学や演劇に大きな影響を与えた大古典『平家物語』。 圧倒的語り口による古川日出男訳を底本に、精鋭クリエイターによって初のTVアニメ化。 《監督》山田尚子×《脚本》吉田玲子×《キャラクター原案》高野文子×《音楽》牛尾憲輔! 一大叙事詩のマスターピースを、少女の目を通じて叙情…
『エターナルズ』監督のクロエ・ジャオは、いかにマーベルの定式とスーパーヒーローのあり方を覆したのか
マーベル作品の定式から大胆に逸脱したことで注目されている映画『エターナルズ』。監督のクロエ・ジャオは、いかにマーベルのヒーローになるべき人物像を“解体”し、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に新たな世界観をもたらしたのか。
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「市民のための市役所」が照らし出す民主主義の可能性:映画『ボストン市庁舎』フレデリック・ワイズマン監督インタヴュー
2016年のアカデミー賞で名誉賞を受賞するなど、ドキュメンタリー映画の巨匠として知られるフレデリック・ワイズマン監督。彼が最新作の舞台に選んだのは、生まれ故郷マサチューセッツ州のボストン市庁舎。多様な人種、文化、価値観が共存する大都市で、“市民のための市役所”として奮闘するボストン市庁舎の挑戦はいかなる都市の未来を提示するのか──。作家・コラムニストの新元良一を前に、ワイズマン監督が語り出す。
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邦キチ!映子さん Season7/第9話
邦画プレゼン界の生き字引! 『邦キチ』前人未踏のシーズン7に到達!! 今回も「映画について語る若人の部」を舞台に、ヤバすぎてむしろ可愛く見えてきてしまっている邦画中毒女子高生・邦キチが、まずまずの洋画好きな部長・洋一を相手に絶妙なチョイスの邦画(一部例外アリ)を 愚直にプレゼン!プレゼン!!プレゼン…
アート界の欺瞞とダイヴァーシティ:『皮膚を売った男』カウテール・ベン・ハニア監督インタヴュー
物議を醸し出す作品を世に送り出してきた現代アーティスト、ヴィル・デルボアの「TIM」をモチーフにした『皮膚を売った男』は、「自由」と引き換えに「芸術作品」となったシリア難民が主人公の挑発的な傑作だ。“悪魔の取引”で手に入れた「自由」は、果たして幸福へのパスポートなのか。チュニジア出身の気鋭の女性監督カウテール・ベン・ハニアが、野心作で描き出すアート界の欺瞞とダイヴァーシティ。
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