人間にとって大切なパートナーとして存在感が高まっているネコ。「気まぐれ」の代表格ともいえるこの動物の機嫌を損なわないために、人間は何に気をつければいいだろうか? このほど発表されたふたつの研究から探っていこう。
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「未来」というコモンズ。〈死〉と〈想像力〉が導く、将来世代への責任 :磯野真穂 × 戸谷洋志
いまを生きるわたしたちと100年後、1,000年後を生きる人々は時間軸を共有しえない。しかし、科学技術文明において現代世代は未来世代を滅ぼすことができる。たとえその両者で合意形成できずとも、「未来」をコモンズとして遺していくことは可能ではないか ── 。人類学者・磯野真穂、哲学者・戸谷洋志というふたりの俊英が、この壮大なスケールの問いに向き合った(雑誌『WIRED』日本版VOL.42から転載)
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素性すら知らぬ者との連帯感情/『ニューヨーカー』を読む:#20「THE ICEMAN」
トルーマン・カポーティーやJD・サリンジャーなど名文筆家たちが寄稿し、英語圏で小説を書く者ならば誰もが憧れる雑誌『ニューヨーカー』。そこに描かれる作品には、時代の空気を敏感に感じ、翻弄され、あるいは抗いながら生きる人々の姿が至極の筆致で刻まれている。『ニューヨーカー』を読むことは、すなわち時代の変化をいち早く「体感」することでもあるのだ。ニューヨーク在住の作家・新元良一が今月選ぶのは、パンデミックがもたらす素性を知らぬ者同士の連帯感情を描いた作品だ。…
リチカの「クリエイティヴテック」は、新たなるデジタル広告の“閾値”を超えるか:PARTY中村洋基 × リチカ代表・松尾幸治 対談
テクノロジーがどれだけ進化しても、クリエイターのすべての仕事がセオリー化され、再現可能になる未来はやってこないだろう。しかし、その一部は効率化できるはずだ。クリエイティヴを科学し、クリエイティヴ運用クラウドを提供してきたリチカは、その目指す未来像を「クリエイティヴテック」という言葉で定義した。クリエイティヴのセオリー化が進んだ先にある「新たなる表現の地平」を、リチカ代表・松尾幸治、PARTY中村洋基と考える。
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天才経済学者に訊く、コモンズと合意形成にまつわる10の質問
資本主義と民主主義への提言をまとめた『ラディカル・マーケット』が話題を呼んだ経済学者グレン・ワイル。「WIRED25」にも選ばれた彼の類いまれなる見識を引き出すべく、本誌にコラボレーターとして参加した成田悠輔(経済学者)、稲谷龍彦(法学者)、水野祐(弁護士)とともに、コモンズと合意形成にまつわる10の質問を投げかけた(雑誌『WIRED』日本版VOL.42より加筆して転載)。
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社会を〈再構築〉するための決意:富士通ソーシャルデザイン事業本部・有山俊朗に訊く「これからの社会と産業のリ・デザイン」
コロナ禍の2020年7月に発足した富士通のソーシャルデザイン事業本部。社会と産業の再構築(リ・デザイン)を目指すこの事業本部のヴィジョンとは何か。「社会課題を解決し切る」と語るソーシャルデザイン事業本部の本部長・有山俊朗にその真意を訊いた。
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編集長が「リジェネラティヴ」に込めた想いとは?:音声連載「どうする? WIRED CONFERENCE 2021 公開編集会議(1)」
10月13日から開催する「WIRED CONFERENCE 2021 FUTURE : re-generative 未来を再生せよ!」。その見どころを紹介する短期集中音声連載が今年もスタート!第1回となる今回は編集長の松島倫明が今年のテーマに込めた想いや各日程の見どころなどを解説している。
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求めよ、さらば与えられん──来たる「開かれた」仮想世界のために
さあ、メタヴァース時代がやって来る。プラットフォームを独占するテック企業たちが犯した数多の過ちを知るわたしたちは、その二の舞を演じることなく「オープンメタヴァース」を目指す絶好のチャンスを手にしている。仮想空間に拡がる新世界を「真の共有材」とするために、いま何を心得、いかなる行動を起こすべきなのか(雑誌『 WIRED』日本版VOL.42より転載)。
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スペースXのミッション「Inspiration4」は、“宇宙旅行”には終わらない:その成功が象徴する新たな宇宙時代の幕開け
スペースXによる完全民間宇宙飛行ミッション「Inspiration4」は、4人のクルーが宇宙での3日間の滞在を終えて地球に帰還した。このミッションは宇宙機関が一切関与していないことで「宇宙飛行の新たな時代の幕開け」とされるが、それだけではない。Inspiration4の偉業が示唆する宇宙開発のこれからと、あるべき姿を読み解いていく。
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新たなる人工的自然を前提とした「ファッションの未来」に向かって:新連載『Speculative Fashion For The Post-Anthropocene』序章
『WIRED』日本版の「CREATIVE HACK AWARD」の受賞者でスペキュラティヴ・ファッションデザイナーの川崎和也が、「ファッション」という視座から人新世のその先を見通す新連載『Speculative Fashion For The Post-Anthropocene』がスタート! その序章では、人間中心主義的なファッションシステムの歴史と、その諸問題を解決に導くオルタナティヴなシステムにまつわる思索を繰り広げる。
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