ピクサーの成功を支えた知られざる天才、アルヴィ・レイ・スミスとピクセルの歴史(前篇)

ピクサーの共同設立者であり現在のコンピューターアニメーションの発明の立役者のひとりでもあるアルヴィ・レイ・スミスは、あのスティーブ・ジョブズによって完全に干され、歴史の表舞台から姿を消すことになる。だが、いまあなたが使っているフォトショップの技術は基本的に彼が生みだしたものだ。そればかりか自律走行車やARなど画像処理や機械視覚に関する技術はどれも、彼がこの世界にもたらしたと言っていい。その知られざる半生を前後篇で追う。

Facebookを“退会”したい? データを保存してアカウントを「完全に」削除する方法

個人データの不正利用のみならず、安全より利益を優先していたことが内部告発で露呈するなど問題が噴出しているFacebook。いまが退会の好機と考えるなら、データとアカウントを完全に削除してしまうといい。その手順を詳しく説明しよう。

クルマの追加機能にも「サブスク」の時代がやってきた

サーヴィスへの月額課金によるサブスクリプション化の波が、自動車業界にも押し寄せている。自動運転や運転支援、ドライヴレコーダー、データ分析といった機能の利用に課金して収益性を高める取り組みだが、ユーザーからは反発の声も上がっている。

TikTokはいまや芸術運動となった:蘇るシュルレアリストの遊戯「優美な屍骸」

マルセル・デュシャンやアンドレ・ブルトンといったシュルレアリストたちが興じた「優美な屍骸」の遊戯のように、TikTokから次々に生まれるダンスやデュエット、さまざまなチャレンジは、自然発生的なコラボレーションの価値とハプニングを求める点で、新しい芸術運動だといえるだろう。デジタルテクノロジーはいまや、人がアートに関わる機会を増やし、同時に芸術の形態をも変えつつある。ネットワーク化された創造性ははたして何を生み出そうとしているのか。

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』の巨大生物サンドワームは、こうしてつくられた

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』には、広大な砂地に生息する巨大生物であるサンドワーム(砂虫)が登場する。監督のドゥニ・ヴィルヌーヴ率いる制作陣は、その圧倒的な存在感をいかに映像と音で表現したのか。その舞台裏をヴィルヌーヴら制作陣が語った。

マッサージには、なぜ筋肉の治癒効果がある? そのメカニズムが明らかに

筋肉の損傷に効くマッサージ。しかし、なぜ治癒効果があるのかに関しては明確な裏付けがなかった。このほど発表された論文は、そのメカニズムを明らかにしたほか、単に回復を早める以外の効果があることも明らかにしている。

低効率な「5%の火力発電所」を閉鎖すれば、発電由来のCO2排出量の7割超を削減できる:研究結果

「火力発電所は環境に悪い」とひとくくりにされがちだが、実際に排出される二酸化炭素の量は発電所ごとに大きく異なる。このほど発表された研究によると、発電効率が低い5%の火力発電所が、世界の発電由来のCO2排出量の約75%を占めているという。特に環境に悪いこれらの発電所の環境負荷をできるだけ減らすために、何ができるのか。

連綿と受け継がれる“女性たちの連帯”/『ニューヨーカー』を読む:#21「YENTE」

トルーマン・カポーティーやJD・サリンジャーなど名文筆家たちが寄稿し、英語圏で小説を書く者ならば誰もが憧れる雑誌『ニューヨーカー』。そこに描かれる作品には、時代の空気を敏感に感じ、翻弄され、あるいは抗いながら生きる人々の姿が至極の筆致で刻まれている。『ニューヨーカー』を読むことは、すなわち時代の変化をいち早く「体感」することでもあるのだ。ニューヨーク在住の作家・新元良一が今月選ぶのは、社会的に虐げられてきた女性たちの不幸に立ち向かう力を描いた作品だ。…

札幌から世界へ。Netflixだから生まれたアニメ映画『ブライト:サムライソウル』の舞台裏

Netflixオリジナルの3DCGアニメ映画『ブライト:サムライソウル』が2021年10月12日に全世界に配信された。ハリウッド実写映画『ブライト』のスピンオフアニメ作品としてその世界観を継承しながら、舞台を幕末から明治にかけての日本に設定した本作。クリエイティヴ主導で妥協なしに、しかも札幌で制作するという独自性を貫いたスタイルは、なぜ成立したのか。監督のイシグロキョウヘイが答えた。