コロナ禍でのリモートワークに伴って増えたオンライン会議で、参加者たちがマルチタスクをする頻度とその背景に関する大規模な調査結果を、このほどマイクロソフトが発表した。そこから見えてくるのは、多すぎるオンライン会議を巡る問題の数々と、人々がマルチタスクをしてしまうもっともな理由である。
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AIとの対話でコードが自動生成される時代、プログラマーの役割はどう変わるのか
自然言語による“対話”に基づいて人工知能(AI)がプログラムコードを自動生成するシステム「OpenAI Codex」を、このほどOpenAIが公表した。コーディングの多くを機械任せにして生産性を高め、人間のプログラマーはシステムの設計や構造を描くような高度な業務に移行するというが、本当にそれだけで済む話なのだろうか──。『WIRED』US版エディター・アット・ラージ(編集主幹)のスティーヴン・レヴィによる考察。
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mRNAワクチン革命はまだ始まったばかりだ(後篇):免疫エンジニアリングの時代へ
新型コロナウイルスはある意味で、mRNAの未来に向けたインフラを構築した。いまや150を超えるmRNAワクチンが開発段階にあり、ワクチン学の新時代が築かれようとしているのだ。近い将来にはデスクトップ・サイズのワクチン生産マシンが開発され、HIVやデング熱、肝炎や嚢胞性線維症といった難治性の疾病からテロメアまでをも対象として多くの臨床試験が始まることになる。mRNAワクチン革命の最前線を追ったロングリードの後篇。
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地下を走る光ファイバーは、こうして地上の人間たちの動きを“偵察”する
地下に敷設されている光ファイバーケーブルを用いて地上の振動を検知し、人の動きや交通状況の変化などを把握する技術を米国の研究チームが開発した。その鍵を握るのは、光ファイバーの内部を通るレーザー光の乱反射だ。
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いまこそ「未来というコモンズ」の再生に取りかかるとき:「WIRED CONFERENCE 2021」開催に寄せて、編集長からみなさんへ
未来という共有地がいまや植民地化されているのなら、わたしたちがこの手にそれを取り戻し、再生することはいかにして可能だろうか──都市スケールからヒューマンスケールまで、多彩なゲストとテーマからその可能性を探るイヴェント「WIRED CONFERENCE 2021」の開催が決定した。3日間にわたる本オンラインカンファレンスに寄せて、今年の全体テーマ「FUTURE : re-generative 未来を再生せよ!」に込めた思いを綴った編集長・松島倫明からの…
AIによる半導体設計を加速させるサムスンと、その開発の舞台裏
サムスンが半導体の設計に人工知能(AI)を用いる動きを加速させている。その中核をなすのが強化学習を用いた設計ツールで、なかでもチップ設計支援ソフトウェア大手のシノプシスが存在感を強めている。
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mRNAワクチン革命はまだ始まったばかりだ(前篇):インフルエンザへの応用
従来のワクチン開発の時間軸を打ち砕き、新型コロナウイルスに対して記録的なスピードでワクチン開発を可能にしたmRNA。このテクノロジーは飛躍的に速く、わずかなコストでワクチンの実現を約束する。その応用範囲はインフルエンザやマラリア、HIVなど幅広く、次世代mRNAワクチンの開発競争がすでに勃発しているのだ。世界を変えたmRNAワクチンはさらなるゲームチェンジャーとなるだろうか?
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Netflixで「韓国発」がアジアを牽引する理由と、その先のエンタメ業界に起きること
ネットフリックスによる韓国オリジナル作品への年間投資額は、同社ではアジア最大規模の約5億ドル(約520億円)に上る。「ウェブトゥーン」と呼ばれる韓国独自のデジタルコミック発のドラマ「Sweet Home」に続き、国境を越えて支持されそうなストーリーが次々に全世界配信される予定だ。すでにNetflix日本オリジナルからも世界的な注目作が出ているが、実際のところ同社では韓国がアジアのリーディングポジションとみなされている。それはなぜなのか、Netflix…
火星探査車「パーサヴィアランス」が採取したサンプルが“空っぽ”だったことの意味
米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「パーサヴィアランス」が火星の岩石を掘削し、サンプルの採取を試みた。ところが、その中身が“空っぽ”だったことが明らかになった。この「失踪事件」からNASAのチームは、どこで狂いが生じたのか推測する上で役立ついくつかのヒントを掴んでいる。さらにこの問題が、火星の地質に関する重要な手がかりをもたらすかもしれない。
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「iPad Pro」の2021年モデルは“史上最強”のタブレット端末だが、ノートPC代わりにはなりえない:製品レヴュー
アップルの独自チップ「M1」を搭載するなど、“最強”のタブレット端末へと進化した「iPad Pro」の2021年モデル。優れた性能や美しいディスプレイを備えたことでPCの代わりになるかといえば、実際のところ「ノートPCになりたくないデヴァイス」のように思える──。『WIRED』UK版によるレヴュー。
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