人類は火星で生命を見たときに、それを生命として認識できるのだろうか?── そう問うのはNASAの火星探査車パーサヴィアランスのミッションに参加する地球生物学者にして聖職者でもあるパメラ・コンラッドだ。科学的な手法と神学的な洞察を用いることは、火星における有機物、生命、あるいは「聖霊」の発見にいかにつながるのか? 人類が築き上げた科学と宗教というふたつの世界を橋渡しする彼女へのインタヴュー。
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農機大手のジョンディアは、シリコンヴァレーの技術で「農業の自動化」を加速させる
米国の大手農業機械メーカーとして知られるジョンディアが、農場用の完全自律型トラクターを開発するシリコンヴァレーのスタートアップを買収すると発表した。米国では農業の自動化が加速しているが、人工知能(AI)の進歩がその動きを後押しする可能性が高い。
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東京オリンピックの首都美化運動とサイバーパンク:SZ Newsletter VOL.94[Sci-Fi]
東京オリンピックに向けて行なわれた「首都美化運動」は日本人のアイデンティティすらをも変えるものだった。だがその後、サイバーパンクといったSFジャンルで舞台となるTOKYOやCHIBAで描かれたのは、当時一掃しようとした混沌の側の世界だ。SZメンバーシップの今週のテーマ「Sci-Fi」から、「デザイン・フィクション」や「SFプロトタイピング」の可能性を考える編集長からのニュースレター。
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「史上最高のSF作家」を自称したR.A.ラファティの正体
ニール・ゲイマンやサミュエル・ディレイニー、ハーラン・エリスンなどSF作家たちが愛読しながら、一般にはほとんど読まれなかったSF作家がR・A・ラファティだ。その狂った酔っ払いのような散文は意味を成していないかに見える一方、たった一文でSFを究極の真理のレヴェルにまで高めてみせる。「SFジャンルで最も価値のある本のいくつかはラファティの描く奇妙な非ユートピアに根ざしている」とさえ言われる「SF作家向けのSF作家」の正体に迫る。
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チャットアプリ「Discord」は、ユーザーによる“非公式”な改変でも進化している
ゲーマーたちの間から人気が広がったチャットアプリ「Discord」は、いまやユーザー数が3億人を超えるまでに規模が拡大した。幅広いジャンルを扱う「みんなのもの」へと変わりつつあるDiscordは、実は非公式なかたちで機能を追加するなどの進化を遂げている。この“改変”を支えているのは、Discordユーザーでもあるヴォランティア開発者たちだ。
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カプセルホテルの照明やベッドを“ハッキング”した男、その手口を明らかに
カプセルホテルの部屋をコントロールするシステムに脆弱性を発見したというフランス人のハッカーが、実際にハッキングを試みる動画をセキュリティカンファレンス「Black Hat」で公開した。夜中に大声で話していて睡眠を妨げたという別の宿泊客を困らせるために見つけ出したという、今回の脆弱性。そのハッキングの手口とは?
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病院の重要なインフラ「気送管」がハッカーに狙われる? 医療の混乱を招く脆弱性の危険度
医療機関内で医薬品や検体などの搬送に使われている気送管システムの一部に、ハッカーなどに狙われるリスクのある脆弱性が見つかった。建物内に張り巡らされたパイプ網に筒状の容器を投入して圧縮空気などで搬送する気送管システムは、細かく調整されたモーターなどの装置が複雑に連携している。これらが外部から攻撃されて医療業務の停止や混乱を招けば、ランサムウェア攻撃などにも悪用されかねない。
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グーグルが「Pixel 6」に搭載する独自チップで実現することすべて
グーグルがスマートフォンの次期フラッグシップとなる「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」を発表し、独自開発のチップ「Tensor」を搭載すると発表した。グーグルは、なぜアップルのように独自チップを開発する道を選んだのか。このチップによって、どんな進化が期待できるのか──。そのすべてを、グーグルのハードウェア担当ヴァイスプレジデントのリック・オスターローが語った。
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超高密度な半導体チップを、AIが設計する時代がやってくる
これまで以上に高性能な半導体チップを開発する上で、その設計に人工知能(AI)を活用する動きが加速している。鍵を握るのは、ニューラルネットワークを用いた強化学習だ。
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ゲーム大手ブリザードの社長は、こうして「性差別的な企業文化」が原因で退任に追い込まれた
米国の大手ゲーム会社であるブリザード・エンターテインメント社長のJ・アレン・ブラックが、性差別的な企業文化を巡る議論のさなかに退任した。給与格差から性的に不適切な行為の容認にいたるまで、「男子大学生のノリ」とされ問題になっていた企業文化は、社長が退任しても決着しそうにない。
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