「未来世代から何かを奪えると思う傲慢さ」:僧侶・松本紹圭に訊く「わたしたちは『グッド・アンセスター』になれるか」

わたしたちは100年前を生きた人々にとっての未来世代であり、過去からの恩恵を受け取って「いまを生き切る」ことから、100年後の未来世代を考えることを始めるべきだ──。このほどローマン・クルツナリックの新著『グッド・アンセスター』を翻訳した僧侶・松本紹圭はこう語る。未来世代と共に長期的思考のもとでコモンズを築くことは、いかにして可能なのか? 「よき祖先」とは何かを起点に松本に訊いた。

汀、コモンズ、生環境構築史をめぐる対話 ゲスト:松田法子(京都府立大学大学院生命環境科学研究科准教授)[音声配信]

地球に生存する人類の歴史とその未来を構築様式から捉え直す「生環境構築史」の提唱者のひとりである京都府立大学准教授の松田法子をゲストに迎えたEditor’s Loungeでは、『WIRED』日本版最新号でも特集した「コモンズ」を日本の温泉地から捉え直し、その先に「汀(みぎわ)」を起点とした「人と地球の共構築」の可能性へと展開する至極の講義が繰り広げられた。

森林というコモンズの価値と、その可能性を考える ゲスト:中井照大郎(百森 共同代表、GREEN FORESTERS代表)[音声配信]

世界でも有数の森林大国、日本。森林は長らく人々の生活を支えてきた資源の宝庫でありながら、現在多くの問題を抱えている。日本に暮らすわたしたちが、その豊かな恵みをこれからも享受し続けるために、いったい何が求められているのだろうか? 森林を管理する百森と造林事業を展開するGREEN FORESTERSの代表を務める中井照大郎をゲストに迎え、持続可能な森林の豊かさとそのコモンズとしての価値を訊いた。

データコモンズ、新しい社会契約、ルール?展をめぐる対話 ゲスト:水野 祐(法律家) [音声配信]

テクノロジーの社会実装がほぼルールメイキングそのものだとするならば、法律家・水野祐が『WIRED』雑誌版のテーマを毎号解題する連載「新しい社会契約〔あるいはそれに代わる何か〕」は、その最も先鋭的な論点を端的に示してくれる最重要の2ページだ。現在「21_21 DESIGN SIGHT」にて開催中の「ルール?展」のディレクターも務める水野を迎え、最新号のテーマ「コモンズ」とルール、社会契約をめぐる対話を繰り広げた。

コモンズは合意形成のツール以上にその主体を問う:SZ Newsletter VOL.101[DEMOCRACY]

有権者のたった1%の投票で決める自民党総裁選は、国家という壮大なるコモンズの失敗例なのだろうか? 『WIRED』最新号では民主主義と合意形成の未来について紙幅を割いて特集している。そこには優先順位付投票制や液体民主主義といった新たな合意形成ツールの先に、「自律的意思をもった自己(セルフ)」という枠組みをいかに問い直すかという視座が含まれている。今週のSZメンバーシップのテーマ「DEMOCRACY」から最新号の読みどころをひも解く編集長からのニュースレ…

求めよ、さらば与えられん──来たる「開かれた」仮想世界のために

さあ、メタヴァース時代がやって来る。プラットフォームを独占するテック企業たちが犯した数多の過ちを知るわたしたちは、その二の舞を演じることなく「オープンメタヴァース」を目指す絶好のチャンスを手にしている。仮想空間に拡がる新世界を「真の共有材」とするために、いま何を心得、いかなる行動を起こすべきなのか(雑誌『 WIRED』日本版VOL.42より転載)。

新コモンズ入門:人類の共有地をめぐるビブリオトーク ゲスト:渡邉康太郎(Takram/コンテクストデザイナー)[音声配信]

人類はいかにして豊かな共有地を共に編み上げていけるだろうか? 雑誌『WIRED』日本版の最新号発売日に開催されたエディターズラウンジでは、コンテクストデザイナーの渡邉康太郎(Takram)をゲストに迎え、雑誌の特集テーマ「NEW COMMONS コモンズと合意形成の未来」をさらに深く豊かに読み解くための推薦図書を挙げながら恒例のビブリオトークが繰り広げられた。恰好の「新コモンズ入門」となったその模様を音声記事でお届けしよう。

再生する「コモンズ」〜WIRED Conference 2021 DAY2の見どころ:SZ Newsletter VOL.100[NEW COMMONS]

いよいよ発売された雑誌『WIRED』最新号の特集「NEW COMMONS」は来るWIRED Conference 2021 DAY2のテーマとなる。このSZメンバーシップでは今週から、カンファレンスと連動した毎週のテーマを組み、合わせてDAY1-3の見どころを紹介していこう。ぜひSZ会員は雑誌PDF版を無料ダウンロードのうえ、立体的にコンテンツを楽しんでいただきたい。今週の編集長からのニュースレターは最新号+カンファレンスDAY2「NEW COMMO…

It measures everything in short, except that which makes life worthwhile

Enough with the GDP — it’s time to measure genuine progress – “Unlike GDP, the Genuine Progress Indicator is designed to measure economic performance from the perspective of ordinary American households, not corporations or Wall Street investors.”[1,2]…

二度目はコモンズの喜劇として:雑誌『WIRED』日本版VOL.42の発売に際して、編集長から読者の皆さんへ

雑誌『WIRED』日本版VOL.42が9月16日に発売された。特集テーマは「NEW COMMONS コモンズと合意形成の未来」。地球規模のグローバルコモンズや人類の目の前に拡がるメタヴァースという新しいコモンズの可能性と、それを実装する合意形成のありうべき未来を探る総力特集だ。その刊行に寄せて、編集長・松島倫明からのメッセージをお届けする。