北極圏の森林火災が生む巨大な「穴」から、大量の温室効果ガスが放出されている

世界でも特に温暖化の大きな影響を受けている北極圏。急増する森林火災によって永久凍土が解け、「サーモカルスト」と呼ばれる巨大な穴が大量に形成され、地中から大量の温室効果ガスが排出されていることが明らかになった。

気候変動における「アフリカの声」が、世界に届くときがやってくる:「THE WORLD IN 2022」 CLIMATE CHANGE

二酸化炭素の排出量が歴史的にみてごく少量であるアフリカ諸国において、気候変動の影響が干ばつや飢饉、洪水、サイクロンといったかたちで深刻化している。こうした問題は世界的にはあまり注目されてこなかったが、2022年にエジプトで「COP27」が開催されることで、アフリカの“声”がようやく世界に届くことになる。

気候変動対策という点で、2021年は大きな「機会損失」の年だった

コロナ禍が2年目となった2021年。経済活動が本格的に再開されたことで二酸化炭素(CO2)の排出は元通りになったが、米国では大型インフラ投資法案が成立して約1,540億ドル(約17.6兆円)が気候変動対策に割り当てられるなど、重要な動きも少なくない。

未来のエネルギーはどこからやってくる?:『WIRED』日本版が振り返る2021年(サステイナビリティ編)

国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で、石炭火力発電が議題に上がった2021年。「WIRED.jp」でよく読まれた記事を見ても、エネルギーや発電に関する記事が多くランクインしている。そんな1年を振り返りながら、未来のエネルギーについて考えていこう。

CO2排出量を削減するために、バイオ燃料の普及が加速する:永田暁彦──「THE WORLD IN 2022」 ALTERNATIVE FUEL

国際的に議論されているCO2排出量の削減目標の達成には、カーボンニュートラルな燃料の普及が鍵を握る。ユーグレナが量産に取り組むバイオ燃料は、その流れを加速させることになる──。本誌特集「THE WORLD IN 2022」に収載した、ユーグレナCEO・永田暁彦へのインタヴュー(雑誌『WIRED』日本版VOL.43より転載)。

温暖化で「遅くなるハリケーン」が、深刻な被害をもたらす:研究結果

地球温暖化によってハリケーンが米国に上陸するスピードが速くなり、上陸後はゆっくり移動して甚大な被害をもたらす──。そんな研究結果が、このほど発表された。特に沿岸地域には、これまで以上に深刻な被害と洪水をもたらす可能性が高いという。

カーボンネガティヴなコンクリートをつくる:世界で進む「脱炭素化」の試み

わたしたちの暮らしと密接にかかわっている一方で、世界のCO2総排出量の4%以上を排出しているコンクリート。いま世界では、素材や製造方法、硬化の手法などさまざまな過程でコンクリートを脱炭素化する方法が試みられている。

低効率な「5%の火力発電所」を閉鎖すれば、発電由来のCO2排出量の7割超を削減できる:研究結果

「火力発電所は環境に悪い」とひとくくりにされがちだが、実際に排出される二酸化炭素の量は発電所ごとに大きく異なる。このほど発表された研究によると、発電効率が低い5%の火力発電所が、世界の発電由来のCO2排出量の約75%を占めているという。特に環境に悪いこれらの発電所の環境負荷をできるだけ減らすために、何ができるのか。

飛行機の“待ち時間”もCO2排出量も削減、全米の空港に導入される新システムの劇的な効果

空港で飛行機が“渋滞”すれば遅延が発生し、無駄な燃料が消費されて二酸化炭素(CO2)の排出量が増える。しかも乗客は待たされる──。こんな悪循環を解消すべく、航空機の円滑な離着陸を可能にするシステムが開発された。全米27カ所の空港に導入が予定されているこの新システムは、遅延や無用なCO2排出を極力なくす効果が期待されている。