都市開発は長い時間かけて進められるものの、そのエリアで数十年後に暮らす「将来世代」の意思は開発に反映されない。だが、長期的思考をもって「都市の未来」を想像することで、開発における将来世代への責任を育めるのではないか──。WIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所とSF作家の吉上亮は「鎌倉市スーパーシティ構想」が見据えるその先の「2070年」をターゲットに、SFプロトタイピングを実施した。本構想にかかわるメンバーも交えたトークセッションの様子をレポ…
SF作家・吉上亮による都市と激甚災害をめぐるSFプロトタイピング小説「…this city never died.」
二〇七〇年。鎌倉地区に生まれ育った女子高生の宮子は、大規模気候変動による激甚災害の進展で、「10年後に鎌倉が消えてしまう」ことを知った。鎌倉地区の住人はどこで暮らしていくのか。心のよりどころである寺社や史跡をどうするのか。鎌倉地区の未来を考えるため、市が実施したのは未来の当時者となる鎌倉市の子供たちに選択を委ねようという「未成年住民投票」だった──。10月21日に開催される「ワールド マーケティング フォーラム 2021」の1セッション「鎌倉市×SF…
東京オリンピックの首都美化運動とサイバーパンク:SZ Newsletter VOL.94[Sci-Fi]
東京オリンピックに向けて行なわれた「首都美化運動」は日本人のアイデンティティすらをも変えるものだった。だがその後、サイバーパンクといったSFジャンルで舞台となるTOKYOやCHIBAで描かれたのは、当時一掃しようとした混沌の側の世界だ。SZメンバーシップの今週のテーマ「Sci-Fi」から、「デザイン・フィクション」や「SFプロトタイピング」の可能性を考える編集長からのニュースレター。
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