オープンソースのログ出力ライブラリー「Log4j」の脆弱性が、世界的な脅威として波紋を呼んでいる。数億台規模のデヴァイスが攻撃に晒される危険性があるにもかかわらず、問題に気付かない組織が今後も多く存在する可能性があるからだ。このため「Log4Shell」と名付けられた今回の脆弱性は、広範囲かつ長期にわたる問題になると指摘されている。
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経済学にはいま、新しい教科書が必要だ:世界を変えるための経済学「COREプロジェクト」
2008年の金融危機、加速する富の格差、気候変動、世界的パンデミックといった大きな変化を経済学はどうすればちゃんと捉えられるのか。サミュエル・ボウルズとウェンディ・カーリンが編纂した無料の入門オンラインテキスト『The Economy』とCOREカリキュラムは、“ポスト新自由主義”の時代に合わせてつくられ、「過去30年間の出来事が確かに発生した前提」で経済学を教えている。
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メタヴァースがインターネットと同じ轍を踏まないために:SZ MEMBERSHIPで最も読まれた5記事(2021年11月)
『WIRED』日本版の会員サーヴィス「SZ MEMBERSHIP」では2021年11月、「CULTURE」「METAVERSE」「BIOLOGY」「FUTURE of WORK(FoW)」をテーマとした記事を掲載した。そのなかからメタヴァースがデジタルリアリティのさらなる分裂を引き起こさないためのアプローチや、新社名を掲げてメタヴァース企業としての再出発を宣言したフェイスブック(現社名はメタ)の狙いなど、最も読まれた5本のストーリーを紹介する。
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これは未来なのだ、とアートディレクターは確信した:超短焦点4Kレーザープロジェクター「LG HU85LS」体験記
ハイエンドなプロジェクターを日常に実装する。それがいかなる変化を生むのかを、どうやら過小評価していたようだ。超短焦点の4Kレーザープロジェクター「LG HU85LS」がセットされたのは、アートディレクター・吉田昌平のアトリエ。投影が進むにつれて、アイデアは膨らみ、想像はあっさり未来へと届いたのだった。
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おもちゃの電話「チャターフォン」が、Bluetooth対応に“進化”して帰ってきた
米国で子どもたちに愛されてきたおもちゃの電話「チャターフォン」。映画『トイ・ストーリー』にも登場したフィッシャープライスのおもちゃが、Bluetooth対応に“進化”して帰ってきた。スマートフォンと連携して本当に通話できるようになったチャターフォンは、わたしたちを不思議と懐かしい気持ちにさせてくれる。
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ロジスティクスのリ・デザインに見出した勝機:有山俊朗(富士通ソーシャルデザイン事業本部)×小野塚征志(ローランド・ベルガー)
多くの課題を抱える現代社会で、人材不足や現場のDX、CO2削減などが叫ばれるロジスティクス業界。コロナ禍により多くの人がその重要性を再認識したなか、今後のロジスティクスはどう変化していくのか。社会と産業の再構築(リ・デザイン)に取り組んでいる富士通ソーシャルデザイン事業本部の有山俊朗と、戦略系コンサルティングファームのローランド・ベルガー パートナーの小野塚征志が、ロジスティクス分野におけるトランスフォーメーションの未来を語り合った。
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「GAFA」の主力製品は、こうして“退化”が加速する
徹底した顧客主義を貫いてきたはずのAmazonのサイトに広告が溢れるなど、巨大テック企業のサーヴィスや製品が“退化”するようになった。この現象はグーグルやフェイスブック、アップル、マイクロソフトといった企業すべてに共通しており、いまや「GAFA」をはじめとする巨大テック企業に蔓延しているのだ──。『WIRED』US版エディター・アット・ラージ(編集主幹)のスティーヴン・レヴィによる考察。
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テクノロジーとデモクラシーの間で引き裂かれた自由の国アメリカ/ポスト・レーガンのアメリカを探して:#01
およそ40年にわたって続いた「レーガンの時代」が終わりを迎え、アメリカはいま、「ポスト・レーガンの時代」という分岐点に向き合っている──。デザイン・シンカーの池田純一は、現在のアメリカをこう分析する。いったい「レーガンの時代」とは何だったのか。それが終わりを告げることにより、今後アメリカはどう変化していくのか。テックとデモクラシーを基底に据えることで浮かび上がってくる現代アメリカの社会文化をひもとく新連載!
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メタヴァースの入り口に立った全人類が刮目せよ:SIGGRAPH Asia 2021 TOKYO開幕
コンピューターグラフィックス(CG)とインタラクティヴ技術の祭典「SIGGRAPH ASIA 2021 TOKYO」は初のハイブリッド開催となり、280以上のオンデマンドセッションに続いて12月14日からいよいよ東京国際フォーラムでのライヴセッションが本格スタートする。今年ここで発表される数々の先端技術と提供される体験は、(仮想/現実)世界をどこへ導くのか? その見どころをおさらいしよう。
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問い直される「自己(セルフ)」の同一性、関係性のなかで育まれる「ケア」の未来を探って:WIRED CONFERENCE 2021レポート(DAY3)
社会生物学の父E.O.ウィルソンの有名な言葉に「人類における本当の問題は、旧石器時代の感情と、中世の古臭い社会制度と、神のようなテクノロジーを同時に手にしていることだ」というものがある。WIRED CONFERENCE 2021の3日目は「Self+Care」をテーマに掲げ、次々と新しいテクノロジーが登場するなか、旧石器時代から変わらない感情をもつセルフ(自己)はいかに拡張され、それを「ケア」することの意味はいかに変容しうるのか(しえないのか)を考え…