ニホンリスは猛毒「ベニテングダケ」を普通に食べられると判明!

ベニテングタケを食べるニホンリス(撮影:五味孝一さん)
Credit: Kenji Suetsugu et al., Frontiers in Ecology and the Environment(2021)

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毒キノコは、私たち人を含む大半の生き物が手出しできない危険な存在です。

しかしこのほど、長野県の山林において、ニホンリスが、毒キノコとして有名なベニテングタケやテングタケを日頃から常食していることが明らかになりました。

今回の報告は、昨年の12月1日付けで学術誌『Frontiers in Ecology and the Environment』に掲載されています。

目次 ニホンリスは毒キノコを安全に食べられる ニホンリスは毒キノコを安全に食べられる 代表的な毒キノコであるベニテングタケ(学名:Amanita m…

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参考文献

「毒キノコ」とニホンリスの関係 ~ ベニテングダケを食べるニホンリス ~(神戸大学)
https://research-er.jp/articles/view/106480

元論文

Squirrel consuming “poisonous” mushrooms
https://esajournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/fee.2443

ボトックス注射でうつ病や不安症のリスクを減らすと判明!

ボトックス注射でうつ病や不安症のリスクを減らすと判明!
Credit:Canva . ナゾロジー編集部

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ボトックス注射が、うつや不安に効くようです。

米国カリフォルニア大学で行われた研究によれば、美容や医療目的のボトックス注射を行った4万人の経過データを分析したところ、額や首など特定の部位に注射された人々において、不安症に陥るリスクが最大で72%も減少していた、とのこと。

また、うつ病になるリスクも大幅に減少していることも確認できました。

ボトックス注射の主成分であるボツリヌス菌の出す「毒素」が脳や神経系に作用して、ネガティブな感情の発生源となる神経活動を抑え込んでいるからだと考えられます。

研究結果の詳細は12月21日に『Scientific Reports』にて公開されています。

目次 ボトックス注射でうつ病や不安症のリスクを減らすと判明!ボツリヌス毒素がネガティブな感情を麻痺させる ボトックス注射でうつ病や不安症のリスクを減…

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参考文献

Beneficial Side Effect: Botox Injections May Reduce Anxiety
https://scitechdaily.com/beneficial-side-effect-botox-injections-may-reduce-anxiety/

元論文

Postmarketing safety surveillance data reveals protective effects of botulinum toxin injections against incident anxiety
https://www.nature.com/articles/s41598-021-03713-x

毒入りドリンクを注ぎ分けられる「暗殺ティーポット」のトリックを解説

3つの飲み物を注ぎ分けられる「暗殺者のティーポット」
Credit: Steve Mould/youtube(2021)

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ここに一つのティーポットがあります。

中に入った飲み物を自分用と相手用に注ぎ分けます。

それを互いに飲み干したところ、自分は何の問題もありませんでしたが、相手だけが毒死しました。

コップには何の仕掛けもしていません。

さて、なぜでしょうか?

その答えは、この不気味なティーポットに隠されています。

これは「暗殺者のティーポット(Assassin’s Teapot)」と呼ばれる一品で、中国で生まれたものです。

同じ注ぎ口から、違う種類の飲み物を注ぎ分けられるので、相手にだけ毒入りドリンクを飲ませられるという。

一体、どんなトリックが使われているのか、以下で見ていきましょう。

目次 「暗殺ティーポット」の中身はどうなってる?注ぎ分けを可能にする物理的メカニズム 「暗殺ティーポット」の中身はどうなってる? 暗殺者のティーポッ…

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参考文献

This Is How the Assassin’s Teapot Works
https://interestingengineering.com/video/how-the-assassins-teapot-works?utm_source=rss&utm_medium=video&utm_content=12122021
The Assassin’s Teapot Is Weird(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=jJL0XoNBaac&t=9s

一位は死のリンゴ「人の命すら危険な植物ランキングTOP10」

人の命を奪う植物
Credit:Depositphotos

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「植物」という言葉を聞くと、私たちは色とりどりの花壇や鮮やかな芝生、頑丈な木を思い浮かべます。

生命力の輝きとも言える美しさを、植物から感じているでしょう。

しかし、そんな植物の中には、人間の命を奪ってしまう危険な種が存在するのです。

ここでは、決して近づいてはいけない「殺人植物TOP10」を紹介します。

第10位 セイヨウイラクサ セイヨウイラクサ(学名:Urtica dioica)はニュージーランドや北アメリカなどで生育する植物です。 葉と茎のトゲ…

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参考文献

12 Merciless Plants That Will Go Out Of Their Way To End Your Life
https://www.ranker.com/list/worlds-most-terrifying-and-dangerous-plants/laura-allan?ref=browse_list

狙った細胞に「自分を殺す毒」を作らせるRNA技術が登場

がん細胞だけを殺す「毒入りRNA」も可能
Credit:Canva . ナゾロジー編集部

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がん細胞だけを殺すRNAができるかもしれません。

ハーバード大学とMIT(マサチューセッツ工科大学)で行われた研究によれば、狙った細胞に好きなタンパク質を生産させる特殊なRNA(eToehold)を開発した、とのこと。

がん細胞やウイルスに感染した細胞など特定の細胞に対して、毒となるタンパク質を生産させることができれば、がん治療や感染治療に革命が起こる可能性があります。

しかし、1本鎖の核酸に過ぎないRNAに、どうやって狙った細胞を認識させることができたのでしょうか?

研究内容の詳細は10月28日に『Nature Biotechnology』にて公開されました。

目次 「毒入りRNA」で細胞を殺す狙った細胞に狙ったタンパク質を作らせる複合RNA「狙う細胞」と「生産させたいタンパク質」は自由に選べる 「毒入りR…

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参考文献

Engineers devise a way to selectively turn on RNA therapies in human cells
https://news.mit.edu/2021/rna-therapies-control-human-cells-1028
Creating a new toehold for RNA therapeutics, cell therapies, and diagnostics
https://wyss.harvard.edu/news/creating-a-new-toehold-for-rna-therapeutics-cell-therapies-and-diagnostics/

元論文

RNA-responsive elements for eukaryotic translational control
https://www.nature.com/articles/s41587-021-01068-2