マーベルコミックの全ストーリーを読破してみたら、ひとつの壮大な世界観が見えてきた

過去60年にわたって続いてきたマーベルコミックの世界は、さまざまなキャラクターのストーリーが時空を超えて複雑に絡み合っている。その数なんと27,000冊以上をコミック史家が読破して単一の壮大な作品として捉え直したところ、そこにはマーベル特有の一貫した世界観が浮き彫りになってきた。

シリコンヴァレーで人気急上昇、新コンセプトのクレジットカードが注目される理由

米国のテック業界では、いま新しいコンセプトのクレジットカードの人気が急上昇している。ステンレス製でアート作品のようなデザインもさることながら、注目されるのはキャッシュフローに基づく独自の与信評価と豊富な特典だ。

AIが高度化すれば開発コストが増大し、イノヴェイションを阻害する? 表面化した問題と、見えてきた解決策

言語解析などに利用するAIのアルゴリズムは飛躍的な進化を遂げているが、膨大な量のデータに基づく訓練や実行のコストも膨れ上がっている。結果的にイノヴェイションを阻害する可能性も指摘されるなか、より効率的で低コストな機械学習の技術を開発する動きも出始めた。

人工知能の基盤を制したNVIDIAと、AIチップの未来をめぐる攻防:後篇

NVIDIAは2020年に英国の「ARM」を400億ドルで買収したことで、データセンター側を同社のGPUで支配しつつ実世界のエッジ側はARMによって支配できる体制を整えつつある。加えて米中間でAI開発が軍拡競争の様相を呈するなか、英国で最大かつ最も強力なAIスーパーコンピューターを構築することで、AI研究者たちの確保にも余念がない。ハードウェアによる計算能力の限界を打破できるかに深層学習の未来がかかる現在、激化するライヴァルたちとの攻防を追ったレポー…

50年前にすでに描かれていた〈ポスト・シンギュラリティ〉の未来:映画『DUNE/デューン 砂の惑星』池田純一レヴュー

めくるめく物語世界、圧倒的な威圧感、あふれんばかりの情報量──。約半世紀前に紡がれたSF小説の金字塔『デューン』が、ようやく「ふさわしいかたち」で映像化された。至難の業に挑み、見事成功を果たした(と言っていい)映画監督ドゥニ・ヴィルヌーヴは、原作が宿すいかなるエッセンスを抽出したのか。そもそも、原作が描かれた時代背景、そして原作者フランク・ハーバートとはいかなる人物なのか。必見の映画『DUNE/デューン 砂の惑星』を、デザインシンカー池田純一が解題す…

人類はいかに「火」と向き合うべきか:文化庁メディア芸術祭アート部門大賞『縛られたプロメテウス』小泉明郎・武藤将胤インタヴュー

第24回文化庁メディア芸術祭アート部門で大賞を受賞したのは、小泉明郎による『縛られたプロメテウス』。ギリシャ悲劇の『縛られたプロメテウス』をモチーフに、テクノロジーと人間社会の緊張関係をVRを使って描き出すメディアパフォーマンスだ。テクノロジーと生命の間で苦悩する「現代のプロメテウス」を演じるのは、難病の啓発活動を精力的に行なうALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の武藤将胤。演劇・VR・美術作品を融合させた本作はいかにして生まれ、昨今のテクノロジーに対す…

“半導体企業”となったアップルのキーパーソンが語る開発の舞台裏と、見えてきた「次なる戦略」

高性能な独自チップを搭載した「MacBook Pro」を発表したアップル。いまや“半導体企業”としても存在感を放つようなった同社で独自チップの開発を主導してきた人物が、ハードウェアテクノロジー担当上級副社長のジョニー・スロウジだ。彼が語った開発の舞台裏からは、アップルの次なるステップも浮かび上がってきた──。『WIRED』US版エディター・アット・ラージ(編集主幹)のスティーヴン・レヴィによる考察。

人工知能の基盤を制したNVIDIAと、AIチップの未来をめぐる攻防:前篇

人工知能(AI)チップのシェアを支配するNVIDIAのGPUは、DeepMindの「AlphaGo」からOpenAIの言語予測モデル「GPT-3」まであらゆるアルゴリズムを動かしている。だが急速に進歩するAI分野には、より優れたAIチップがもっと大量に必要だ。いまやグーグルやアマゾンをはじめ多くのスタートアップ企業が、GPUに加えてTPUやIPUなど新しいアーキテクチャが必要だと考えている。AIチップの未来を賭けた開発の攻防を追う。

いくつもの未来を生成するために、都市はあらゆるプロトタイピングの場となる:WIRED CONFERENCE 2021レポート(DAY1)

都市という複雑系のなかで〈わたし〉 は〈みんな〉といかに「再生する未来」をたぐり寄せることができるのか──。「FUTURE:re-generative 未来を再生せよ!」を全体テーマに開催した「WIRED CONFERENCE 2021」。その第1日目は、行政からミラーワールド、コミュニティデザイン、建築、コモングラウンド、インクルーシヴデザインまで多様なキーワードへと枝分かれしながら「CITY」がもつ可能性に迫った。

スマートフォン用プリンター「instax Link WIDE」は、物理的なプリントでコミュニケーションを“拡張”する:製品レヴュー

富士フイルムのスマートフォン用プリンター“チェキ”「instax Link WIDE」が発売された。カードサイズの通常のチェキの2倍の大きさに写真をプリントできるこの製品は、鮮やかな色味の写真をさまざまなレイアウトで気軽にプリントして楽しめる。そしてその場でプリントして手渡せることでコミュニケーションを“拡張”してくれる──。『WIRED』US版によるレヴュー。