太陽と月の重力が動植物の行動に影響を与えていると判明

月と太陽の重力は地球の動植物の行動に影響していた
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地球の生物はすべて、太陽・月による重力変動を受けながら進化してきました。

これは生物の活動リズムと関係する可能性があるということは、以前から指摘されていましたが、それはとても小さな力であるため科学的には軽視されがちでした。

今回、ブラジルのカンピーナス大学(UNICAMP)とイギリスのブリストル大学( University of Bristol)の二人の研究者は、重力潮汐力が生物の活動リズムを常に形成してきた知覚可能な力であることを、新たな研究から示しました。

この研究では、広範な文献のメタ分析を通じて、サンゴの繁殖力や、ひまわりの苗の成長、等脚類の遊泳パターンが太陽・月の重力と関連することを明らかにしています。

研究の詳細は、科学雑誌Journal of Experimental Botany』に11月2日付で掲載されています。

目次 月と太陽が地球に与える影響生命が示すリズム 月と太陽が地球に与える影響 今回の研究の話題に入る前に、まず太陽と月が地球に与えている重力の影響に…

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参考文献

Gravitational action of sun and moon influences behavior of animals and plants, study shows
https://phys.org/news/2022-01-gravitational-action-sun-moon-behavior.html

元論文

Are cyclic plant and animal behaviours driven by gravimetric mechanical forces?
https://academic.oup.com/jxb/advance-article/doi/10.1093/jxb/erab462/6417250

2021年の「年末にガッツリ読みたい科学解説ランキング」ベスト5!

がっつり解説しよう!
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年末年始の長期休暇で、ボリュームのある科学の解説をじっくり読んでみたいという人向けに、今回は2021年に人気のあったガッツリ読める科学解説記事を5本紹介。

頭の体操にもなりそうな、知的好奇心を刺激するお話で、充実した年末年始を過ごしてください。

目次 2021年ガッツリ読める科学解説記事 BEST5 2021年ガッツリ読める科学解説記事 BEST5 第5位 宇宙を膨張させる未知のエネルギー「…

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小さな銀河に不釣り合いな「異様に大きいブラックホール」が見つかる

銀河レオⅠと天の川銀河のサイズ比較画像。30倍近いサイズ差がありながらレオⅠには天の川銀河と同サイズの中心ブラックホールがある。
Credit:ESA/Gaia/DPAC; SDSS

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銀河の中心には、超大質量ブラックホールが存在しています。

そのサイズは、取り巻く銀河のサイズに応じて決まってくるとこれまでは考えられていました。

しかし、テキサス大学オースティン校(The University of Texas at Austin)のマクドナルド天文台の天文学チームは、新たな分析から銀河「しし座Ⅰ(Leo I)」の中心ブラックホールが、銀河のサイズに対して不釣り合いなほど大きいことを明らかにしました。

この新たな分析によるとしし座Iの質量は太陽の約2000万倍であるのに対して、中心ブラックホールの質量は太陽の約330万倍だといいます。

これはしし座Ⅰの30倍もある天の川銀河の中心ブラックホールとほぼ同等の大きさです。

研究の詳細は、11月5日付で科学雑誌The Astrophysical Journal』に掲載されています。

目次 「しし座Ⅰ」の質量測定 「しし座Ⅰ」の質量測定 今回の研究はテキサス大学オースティン校の天文学チームが、同校の所有するマクドナルド天文台の口径…

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参考文献

Texas Astronomers Discover Strangely Massive Black Hole in Milky Way Satellite Galaxy
https://mcdonaldobservatory.org/news/releases/20211201
A Tiny Galaxy Has an Unusually Large Black Hole And Scientists Aren’t Sure Why
https://www.sciencealert.com/a-tiny-satellite-galaxy-of-the-milky-way-has-a-black-hole-nearly-as-big-as-sgr-a

元論文

Dynamical Analysis of the Dark Matter and Central Black Hole Mass in the Dwarf Spheroidal Leo I
https://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-4357/ac0c79

ホーキング定理が50年を経て実証される「ブラックホール合体後に表面積増大」

ブラックホールの表面積はエントロピーと一致する
Credit:canva

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宇宙でも非常に特殊な天体ブラックホール。

ブラックホールは観測が難しいですが、理論物理学者たちのインスピレーションの源泉ともなっていて、その性質についてさまざま予想が発表されています。

その中でも有名なものが、ホーキングとベッケンシュタインが予想した「ブラックホールはエントロピーを持っていて、それはブラックホールの表面積に保存されている」というものです。

この理論は2つのブラックホールが合体した場合、その表面積が元の2つのブラックホールの和より大きくなるということを予想していましたが、これを確認することは極めて困難だと考えられていました。

しかし、7月1日に科学雑誌『Physical Review Letters』に発表された新しい研究は、重力波観測の分析からホーキング・ベッケンシュタインの予想が事実であったことを確認したと報告しています。

すでに何をいっているのかわけがわからないという人が大多数でしょうが、今回はこの発見について解説していきます。

 

目次 ブラックホールに物質が飲み込まれると宇宙のエントロピーは下がる?ブラックホールはエントロピーを表面に溜め込んでいる?合体したブラックホールの表…

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参考文献

Hawking Made a Prediction About Black Holes, and Physicists Just Confirmed it(universetoday)
https://www.universetoday.com/151713/hawking-made-a-prediction-about-black-holes-and-physicists-just-confirmed-it/

元論文

Testing the Black-Hole Area Law with GW150914
https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.127.011103