実際のところ、メタヴァースは本当にインターネットの未来なのか?

メタヴァースについて語ることは、1970年代当時のインターネットの議論にある程度までは似ている。当時、“インターネット”が実現することは確かだったが、それにまつわるあらゆるアイデアが実現したわけではなかった。“メタヴァース”は何か特定のテクノロジーというより、人間とテクノロジーの関係の広範な変化を指している。だとしても、この未来のヴィジョンが「楽観的」から「完全なファンフィクション」の間のどこに位置するかは検討の余地があるだろう。

完全なる自動運転の時代に向け、自動車産業のエコシステムの変化が加速する:「THE WORLD IN 2022」 AUTONOMOUS CARS

運転支援技術の高度化が進み、いまでは市販車にも浸透し始めている。こうしたなか、将来的に自動運転が「レヴェル3」から「レヴェル4」へと移行することは、単に数字がひとつ上がるだけの連続的な変化ではない。産業全体の構造が根本からひっくり返る可能性がある「ディスラプション型」の変化だ。こうした変化に対応すべく自動車業界では2022年、自動運転の技術そのものに加えて、その周辺にあるエコシステムの変化が加速していくことになる。

ゲームを“買わない”ゲーマーが増える:「THE WORLD IN 2022」 GAMING SUBSCRIPTION

数千円を支払ってゲームソフトを購入するという昔ながらの売り切り型の販売モデルが行き詰まりを見せている。2022年には流通モデルが変化し、ゲームの楽しさを再発見できる“買わない”ビジネスモデルが人気を得るだろう──。ゲーム業界のアナリスト/プロデューサーであり、「WIRED.jp」で「ゲーム・ビジネス・バトルロイヤル」を連載する但木一真による考察。

「ワクワクする」カーボンニュートラル社会の実現をめざして:ドコモグループの取り組みと再生可能エネルギーの可能性 

2050年までにカーボンニュートラルを実現する──。地球レヴェルの課題を解決するために、NTTドコモは、通信やネットワークの省電力化に加え、再生可能エネルギーを活用するという。今回は東京大学先端科学技術センターの杉山正和を訪ね、再生可能エネルギーの可能性を訊き、ドコモグループの取り組みをひもとく。

メタヴァースは本当にインターネットの未来なのか、今月注目のストーリー:SNEAK PEEKS at SZ MEMBERSHIP(2022年1月)

未来をプロトタイピングする『WIRED』日本版の実験区である「SZメンバーシップ」で会員向けにお届けする1月各週の記事のテーマは、「METAVERSE」「CLIMATE CRISIS」「NFT」「Sci-Fi」だ。12月のコンテンツやイヴェントの内容を振り返りながら、1月公開予定の記事から注目のストーリーを紹介する。

コモンズとしてのメタヴァースをつくるという挑戦:連載 The Next Innovators(1) スペースデータ 佐藤航陽

この世の中を変えていくために、常識を疑い、道なき道を切り拓き、誰も想像しなかった未来をつくるべく挑戦し続ける人々がいる。そのエネルギーの源泉に迫る新連載「The Next Innovators」の第1回は、地球全体のデジタルツイン化に挑むスペースデータ代表の佐藤航陽。衛星データを用いてヴァーチャル空間を自動生成し、コモンズとしてのメタヴァースをつくるという挑戦に迫った。

自立分散型社会へのセットとセッティング:新年に寄せて編集長から読者の皆さんへ

『マトリックス』という号砲とともに2000年代に突入してからいままで、わたしたちはずっと、セットとセッティングがバラバラのままだったのかもしれない。だがいまや、「DAO」であれ「Web3」であれ、自律分散型社会をつくるための機がとうとう熟したようだ。来る2022年のパラダイムシフトを予感する、『WIRED』日本版編集長・松島倫明からの年初のエディターズ・レター。

邦訳が待ちきれない! 2021年に世界で刊行された『WIRED』日本版注目の本10選

大の読書家として知られ、年間130冊の英米の新刊を原書で読破したデジタルハリウッド大学教授の橋本大也が、そのなかから最も翻訳が待ち望まれる10冊を『WIRED』読者のためにセレクトする年末の人気企画。今年も(アンチ)ビッグヒストリーものからCRISPRやAIの最先端を追った群像劇、それに最高の宇宙SFから究極のVR技術を軸にした人間ドラマまで、ヴァリエーション豊かなラインナップでお届けしよう。

パンデミックに翻弄されたロジスティクスとデジタルシフト:2021年に最も読まれた10本のストーリー

「WIRED.jp」で2021年に最も読まれた10本のストーリーを紹介する。パンデミックの追い風を受けた海運業界から、ロジスティクスの大混乱で深刻さを極める半導体不足まで、この1年間の動きとともに振り返る。

高まる宇宙開発への関心と、激化する全固体電池の開発競争:SZ MEMBERSHIPで最も読まれた5記事(2021年)

『WIRED』日本版の会員サーヴィス「SZ MEMBERSHIP」では、2021年もインサイト(洞察)が詰まった選りすぐりのロングリード(長編記事)を週替わりのテーマに合わせてお届けしてきた。そのなかから、国際宇宙ステーションで発見された新種のバクテリアの正体や、全固体電池の実用化を見据えたブレイクスルーなど、21年に最も読まれた5本のストーリーを紹介する。