先鋭的な表現手法で世界に批評的な視点をもたらす「現代美術」。その表現の深層には、必ずや人類学的、民俗学的な文脈が流れている。気鋭の民俗学者・畑中章宏が現代美術を読み解く不定期連載第6回は、シンガポール出身のアーティスト、ホー・ツーニェンによる、妖怪を主題とした「ホー・ツーニェン 百鬼夜行」展。近代美術の合理主義のなかで隠蔽されてきた妖怪の復権と新たなる創造がいかなる意味をもつのか。展覧会とその周辺から「考古学的」に探索する。
…
変異株とワクチンとの“せめぎ合い”が続いた1年:『WIRED』日本版が振り返る2021年(新型コロナウイルス編)
新型コロナウイルスのワクチンが多くの人にもたらされた2021年。人類はウイルスに対抗する武器を手に入れた一方、ウイルスもまた変異を繰り返しわたしたちを苦しめた。そんなせめぎあいが続いた1年を、2021年に「WIRED.jp」で最も読まれた記事とともに振り返る。
…
デジタル人民元は中央銀行デジタル通貨(とディエム構想)の戦略を書き換える
フェイスブックの仮想通貨リブラ(現ディエム)に対抗して誕生したデジタル人民元。中国政府が仮想通貨やフィンテック企業を次々と規制する最近の動きは、自国の「通貨主権」を守り一元化された決済システムやファイナンシャル・インクルージョン(金融包摂)に資するとされる一方で、監視強化のツールとなり、ドルによる金融支配を打破しようという野望も見えてくる。
…
イノヴェイションが生まれる組織とは:花王が見出した組織構造の最適解
花王は日用品に限らず、社会課題に根ざした研究開発によって生み出された新しい技術革新を起こす企業だ。多くの研究者を擁し、商品を生み出し続ける花王だが、多くの企業が組織の改革を模索する昨今、花王の組織構造はどう位置づけられるのだろうか。今回は花王をはじめとした組織のイノヴェイションの源泉を探るべく、組織における対話や企業変革を研究する経営学者の宇田川元一を招き、花王の技術資産を社内外で「つなぐ」役割をもつ研究開発部門 研究戦略・企画部部長の前田晃嗣と同部…
8万円以下でノートPCを買うならどれ? おすすめの製品7選
高額で高性能なノートPCはたくさんあるが、手ごろな価格で処理速度が速いモデルを欲しい人もいるだろう。低価格ながら素晴らしい能力を発揮してくれるノートPCから、キーボードを組み合わせれば仕事もこなせるタブレット端末まで、おすすめの製品を紹介しよう。
…
新型コロナウイルス感染症の「新しい治療薬」が、この闘いにおける“ゲームチェンジャー”になる
新型コロナウイルスのワクチンの3回目の接種が進められるなか、“ゲームチェンジャー”になりうる成果が次々に発表された。それは錠剤を飲むタイプの新型コロナウイルス感染症の治療薬だ。複雑な温度管理が不要で流通が容易な錠剤は簡単に投与できるだけでなく、ジェネリック医薬品メーカーを通じて低所得国にも低価格で供給されることが明らかになっている。
…
森林を再生するリジェネラティヴな「建築」を目指して:都市から通う「SANU 2nd Home」が実現する、自然との共生
「都市で忙しい日々を過ごす人々にとって、自然を感じることは難しい」──。自然との共生を掲げるライフスタイルブランドのSANUが、「都市から自然のなかに繰り返し通う」生活を実現するサーヴィス「SANU 2nd Home」をリリースした。SANUファウンダーの本間貴裕、CEOの福島弦、建築設計を担当するADX代表の安齋好太郎が、50年後を生きる世代に豊かな自然を残す循環型建築のあり方について語った。
…
遺伝子操作したクラゲから、動物の「脳」の進化の謎が見えてくる
さまざまな動物の脳の仕組みを理解するために、遺伝子操作されたクラゲが役立つかもしれない──。そんな研究結果が、このほど発表された。神経インパルスを発するとニューロンが光るように遺伝子操作されたクラゲによって、人間の脳の仕組みとはまったく異なる動物の脳の仕組みについて新たな知見を得られる可能性がある。
…
2022年、「未来へ漕ぎ出すための必須キーワード」〜クリーンエコノミーからNFTアートまで〜 ゲスト:伊藤直樹(クリエイティヴディレクター)[音声配信]
世界中のヴィジョナリーや起業家、ビッグシンカーが全10ジャンルにわたり2022年の最新トレンドを見通す『WIRED』の人気特集号「THE WORLD IN 2022」が発売された。2022年を見通す上で最重要となるパラダイムシフトを説くこの最新号の読みどころを、本誌編集長の松島倫明とクリエイティヴディレクターの伊藤直樹が徹底解題した。
…
2021年のエンターテインメントは、「落胆という必然」に満ちていた
米国の映画館で最新作の上映が再開された2021年。これまでとは違って配信サーヴィスでの同時公開も広がるなか、この1年のエンターテインメントはいまひとつ盛り上がりに欠けていたことが否めない。
…