政府、民間の垣根を越え、デジタルの団結が変革を促す:オードリー・タン──「THE WORLD IN 2022」 GLOBAL NEIGHBORHOOD

デジタル世界における政府と市民のグローバルな同盟関係によって、ウイルスなど刻一刻と状況が変わる事態や多様な市民のニーズにも迅速に対応できるとオードリー・タンは期待を込める(雑誌『WIRED』日本版VOL.43より転載)。

「食の主権」はリジェネラティヴなアプローチで再興する──サラ・ロヴェルシ:フードイノヴェイションの未来像(第8回)

自分たちが食べるものを選び、生産・流通するといった「食の主権」は、食の工業化に伴って人々が手放していった権利だ。しかし、一人ひとりの行動が地球環境にインパクトを与える時代に、再度この権利を見直す動きがある。食のエコシステムをつくるあらゆるコミュニティを巻き込むかたちでイノヴェイションを促すFuture Food Institute創設者のサラ・ロヴェルシをゲストに迎えた人気ウェビナーシリーズ「フードイノヴェイションの未来像」第8回をレポート。

都市を豊かにする/文化を育むための観光・ホテルの未来像 ゲスト:扇沢友樹/日下部淑世(株式会社めい共同創業者)[音声配信]

オーヴァーツーリズムに苦しんでいたアムステルダムやヴェネツィア、京都などの都市は、パンデミックによりその姿を大きく変えようとしている。はたして持続可能な“観光“都市を目指すホテルの在り方とは何か──。2019年、若手現代アーティストが住むコミュニティ型アートホテル「KAGANHOTEL-河岸ホテル-」を京都にオープンさせた扇沢友樹、日下部淑世(株式会社めい代表)のふたりに、都市を豊かに育む観光・ホテルの未来を訊く。

都市はコンピューターではない:スマートシティ、危険なメタファー、よりよい都市の未来

都市とは機械であり、動物であり、エコシステムだと言われる。あるいはスマートシティの時代には、都市はコンピューターというメタファーで語らる。だがシャノン・マターンの新刊『A City Is Not a Computer』では、こうした比喩が20世紀の都市計画や都市生活をいかに台無しにしてきたかを徹底的に掘り下げている。より快適で安全なコミュニティの構築を阻む都市データのパノプティコンと、それを語る比喩についての考察。

母なる「海」の救済:サンゴ礁の復活を支える人工の「木」

海底面積の0.2%未満を領するサンゴは、海洋生物全体の約25%の生存を支える縁の下の力持ちだ。そんな海の名バイプレイヤーがいま、温暖化や汚染により死の危機に瀕している。こうした状況を覆すべく、海底に人工の「木」を植えてサンゴを養殖するという、地球を地球たらしめる海の再生プロジェクトに迫った。(雑誌『 WIRED』日本版VOL.42より転載)

二度目はコモンズの喜劇として:雑誌『WIRED』日本版VOL.42の発売に際して、編集長から読者の皆さんへ

雑誌『WIRED』日本版VOL.42が9月16日に発売された。特集テーマは「NEW COMMONS コモンズと合意形成の未来」。地球規模のグローバルコモンズや人類の目の前に拡がるメタヴァースという新しいコモンズの可能性と、それを実装する合意形成のありうべき未来を探る総力特集だ。その刊行に寄せて、編集長・松島倫明からのメッセージをお届けする。

パンデミックによる人々の移住は、「小都市再生」のチャンスとなるか

新型コロナウイルスのパンデミックをきっかけに、米国では大都市から郊外へと移住する人が増えている。こうしたなか、ベッドタウンと呼ばれる郊外の街や小都市は都市開発の立案に苦戦している。先が見えないなか、新しい住民のために何を準備すればいいのだろうか。

エディブル・ランドスケープが生み出すネイバーフッド──山崎亮:フードイノヴェイションの未来像(第6回)

コミュニティデザインにおける「食」の重要性とは?というお題に対して、コミュニティメンバーの視界に美味しい食べ物がどれだけ見えているかという「食視率」の概念からその本質を軽やかに提示してみせた山崎亮。市民が持続可能なかたちで自発的に参画するコミュニティデザインに携わり続けてきた山崎が、ネイバーフッドから始まる食の可能性を語った「フードイノヴェイションの未来像」第6回のダイジェストをお届けする。

海・微生物・緑・土・星・空・虹をめぐる “センス・オブ・ワンダー”  ゲスト:NOMA(モデル/アーティスト)[音声配信]

気候変動やパンデミックなど地球規模の事象が日常となった現在、果たして人間は自然をいかに体感し、地球を丸ごと感じる想像力を身につけられるのだろうか? そんな問いに、サイエンスと感性を織り交ぜて美しくしなやかに答えてみせるのが、NOMAが企画/案内人を務める新著『WE EARTH』だ。 彼女が大切にする7つのエレメンツを通して地球とのつながりを紐解く “センス・オブ・ワンダー”の技法を訊いた。

東京のデジタルツインが地域の自律分散型コミュニティを加速する:WIRED特区 有楽町SAAIでプロデューサー古田秘馬と考える

「大丸有」と呼ばれる都心の一等地の意味と文脈が急速に変わり、地域分散がいよいよ現実化してきた現在、その先にあるローカル経済圏と東京の関係とはいかなるものになるのか? これまで「丸の内朝大学」や「有楽町SAAI」のプロデュースにかかわる一方で数々の地域発のコミュニティづくりを手がけてきたプロデューサー古田秘馬に訊いた。